Werkstatt Haus der Statistik / 統計の家共同作業場

ベルリン、ミッテ地区の一等地。アレクサンダー広場から目と鼻の先にある東独時代の「統計の家」。2008年から手付かずで放置されており、現状は荒れ果てた悲惨な姿だ。

*無編集の動画をYouTubeにアップしたのでミュート(強風のため雑音)でご覧ください。

この「統計の家」は2015年9月にある投資家に売却されようとしたが、それを阻止するためにアートキャンペーンが行われた。

Allianz bedrohter Berliner Atelierhäuser (AbBA)などのアーティストたちが建設現場でよく見るスタイルの告知方法で大型ポスターを張り出した。

「ここにベルリンのための『文化および教育と社会のスペース』が生まれる。」

このキャンペーンを通して、「統計の家」の将来のための議論の場を公に提供したのである。

AbBAの紹介ページにはこう記されていた。

ベルリンのアートシーンを取り巻く状況は不動産価格の高騰などにより、かなり厳しくなっている。年間におよそ350のアトリエがなくなったり、過去数年で個人所有物件内に入っていたアトリエの立ち退きなどに伴い、約250人のアーティストに影響が出ている。このような状況を受け、2014年に10のアトリエ、500人以上のアーティストがAbBAに加入し、ベルリンのアトリエ保持のために共に活動している。

このアクション直後に「統計の家」のイニシアチブはベルリンの様々な団体による団結によって形成されることになる。

また、イニシアチブは2016年より「統計の家」の将来的なプラニングに興味を示す人々のために公のネットワーク作りを始めた。これが都市開発協同組合ZUsammenKUNFT Berlin eGへと発展する。

2018年1月以降はKOOP5として以下の5つの組織が共同で「統計の家」の開発を進めている。

以上の5つの団体が芸術・文化・社会・教育・適度な家賃の住宅・ミッテ区の新市役所・その他役所関連のための空間作りの実現に向けて協力して作業を進めているところだ。この計画は現存する建物の修復および6万5千m2に当たる新築によって可能になる。

Nutzungsverteilung im Quartier Haus der Statistik – ©Teleinternetcafe und Treibhaus
©Teleinternetcafe und Treibhaus

これまで、個人投資家による不動産購入が相次いでいただけに、ベルリン市やミッテ区などを含む公益法人による市民目線の都市開発が実現するのであれば、ベルリン市民にとっても久しぶりの朗報になるのではないかと思っている。

PDFファイルにはKiez der Statistikプランの詳細情報が記載されているので、興味のある方は是非ご参照ください。

参照サイト:Initiative Haus der Statistik


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