今日、友人とカフェで話をしていて、フィルハーモニーの話になった。
最近、ベルリンフィルから足が遠のいていて、そろそろいいコンサートがあれば行きたいなぁ、などという話をしていたのだが、皆さんはベルリンフィルのランチコンサートというものをご存知だろうか。
ベルリンの好きなところのひとつに、本物に誰でも触れることができる機会の多さや懐の深さ、というものがある。
ベルリンフィルのランチコンサートもどちらかというとこのコンセプトに近い。
火曜日の13時から無料でベルリンフィルのコンサート会場の玄関ホールのスペースで音楽が楽しめるのだ。
もちろん、コンサートホールで聴くようなオーケストラではなく、ピアノとフルートだったり、弦楽器の二重奏であったり、とカジュアルなラインアップだ。
観客も赤ちゃん連れの母親だったり、子連れの家族だったり、若者から年配夫婦まで様々でみな思い思いのくつろいだ雰囲気で音楽を楽しむスタイルだ。
子供がすこーしくらい愚図っても、誰もあまり気にしない寛容さみたいなものがそこには存在する。
*ベルリンフィルのHPには「エデュケーションプログラムとは異なり、『子供のための』コンサートではないので、45分間はじっと座っていられるように気をつけてください。」といった趣旨の注意書きはある。
会場には椅子も用意されてはいるが、数が足りないので床に三角座りをする人や階段に座る人、立って聴く人本当に自由な雰囲気なので、初めてランチコンサートに行った時はあまりのラフさに驚いたものだ。
「ベルリンの人々は音楽を気軽に楽しめる環境にあるんだな、すごい!」と。
ベルリンフィルのコンサート、いい席はもちろん高いが、一番安い席だと20ユーロくらいでチケットが買えたりもする。完売していても、当日にオーケストラの舞台裏にあるポディウム席が解放される場合もあり10ユーロ以下で買えたりもした。
指揮者の表情が見えるので、なかなか面白い席でもある。
ベルリン(ドイツ)では日本のようにクラシック音楽のコンサートへ行くことは、それほど敷居の高いものではない。
もしまだの人がいれば、まずはランチコンサートや比較的チケットの入手しやすいKammermusiksaal(室内楽ホール)の方で気になる演目のものを聴きに行ってはどうだろう。
自分で書いていても、久しぶりにランチコンサートに行きたくなって来た。子供たちが保育園や幼稚園の間は休ませて行ったりもしたが、小学校に上がってしまったので残念ながら一緒には行けなくなってしまった。
久しぶりにふらりと足を運んでみるのも悪くはないかな。
参照HP: Berliner Philharmoniker / Lunch Concerts