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Toivon tuolla puolen / The Other Side of Hope

2017年の第67回ベルリン国際映画祭でフィンランドのアキ・カウリスマキ監督による『Toivon tuolla puolen(The Other Side of Hope)』が銀熊賞部門の監督賞を受賞。最高賞の金熊賞は惜しくも逃した本作品だが、この話題作をようやく観ることができた。

久しぶりに暖かく、晴れた日曜日の午後1時。こんな天気の良い日に映画館に来る人はいないだろう、と思いつつ足を運んだのだが、こじんまりとした映画館には10人ほどの観客がちらほら。徒歩圏内の映画館での上映だが、来週からは午後5時過ぎ上映で気軽に観に行けなくなることもあり、家族とは別行動で映画館へ急いだ。

シンプルな映像にシンプルな音楽。ストーリーの展開もわかりやすい。が、カウリスマキ監督独特の対話とユーモア、皮肉がそこここに散りばめられており「難民問題」を取り上げた問題作というよりは、人間性や友情、家族愛といった普遍的なテーマがひとりのシリア難民を通して語られる、といった印象を受けた。

レストランの経営を夢見る年配の男性との友情を描いていることもあり、途中で今流行りの「Sushi」を握るシーンも出て来るが、これにはただただ呆れるしかなかった。

欧州に住む一員として、観ておくべき映画だと思ったので機会があれば是非ご覧あれ。

映画館から出て、晴れた昼下がりの道をひとりで歩いていて、「自分の住みたい場所に住む」という選択肢が与えられていることに感謝しつつ、帰途に着いた。

監督、もしかして酔ってます?

欧州議会選挙開けというタイミングなので、この映画について再投稿することにした。欧州在住でなくても、「移民」は今後のキーワードになると思うので一度見て欲しい映画だ。

写真:14.2.2017Aki Kaurismäki / Der Eintrag des Regisseurs ins Gästebuch der Berlinale. WettbewerbToivon tuolla puolen (The Other Side of Hope/Die andere Seite der Hoffnung)

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