サイトアイコン ベルリンスタイル

前向きな議論の仕方 〜Konstruktiv diskutieren〜

土曜日の今日、またドイツのいくつかの都市でコロナ政策に反対するデモが行われたらしい。

前回の投稿「コロナデモの意味」でも触れたのだが、ウイルスとの戦いがいつのまにか情報戦にすり替わりつつある。

そんなコロナ問題についてドイツでも意見が分かれているのが現況だが、専門家による「前向きな議論の仕方」なるものを見かけたので紹介しておこう。

議論好きの多いドイツ。そんなドイツの専門家によるまとめにはおそらく汎用性があるに違いない。

1. オープンな質問をしよう

議論の中で基本的に人は質問しないことが多い。そうではなく、どんどん質問することで相手がそもそも何を考えているのかがわかるようになる。

議論の中でする質問としては「どうしてそう考えるの?どうしてその考えに至ったの?理由はなに?」こう尋ねることで相手の立ち位置が理解できるし、その立場で考えることができるようになる。

2. 理解するように努める

議論の最中で最も問題になるのは、他者がまだ話しているうちからそれにどう反論できるかと考えていることにある。

「それにより、こちらの予想とは別のことをその人物が話しているということに気付かないかもしれない。」

とにかく相手の話をよく聞き、自分の意見を言う前に理解したことを復唱(確認)してから発言することだ。

3. テーマから外れない

その他の問題として挙げられるのは、議論の中でテーマが頻繁に変わること。コロナ問題を例に出すと、マスク使用の義務から外出制限まで様々なテーマが存在する。

一度にたくさんのテーマについて話し合おうとするのではなく、ひとつのテーマに絞って議論ができるよう相手にもそれを促すようにすることが重要だ。

4. 共通点を見つける

自然な反応として人は誰かが間違ったことを言っていると、それに反論したくなるものだ。しかし、そんな時こそ「この人物はもしかすると正しいのかも?どこかに共通の意見があるのでは?」と問うてみることが大切になってくる。

それは別に感情的なものでも構わない。「今回のパンデミックで本当に不安になる。」それでもいい。互いの共通点を見つけることで場の雰囲気が和み、実際に見解の分かれている点がどこにあるのかということに気付けるかもしれない。

5. あくまでも客観的に

客観的、という言葉がここで適しているのかはわからないが、感情的になりがちなテーマについて議論するときほど、なぜ自分は感情的になるのか、ということについて明確に相手に伝えた方がよい。

ざっくりとではあるが、上記のような内容になっている。ロミー・ヤスター(Romy Jaster)は議論と建設的な会話のためのトレーナーである。

個人的にはもう少し早く読んでおきたい内容だったが、ドイツでは議論する機会が多いのでご参考までに。

話し合いをするタイミングというのも人それぞれなので、その辺りも見据えた上で建設的な話し合いができるのが理想だと思う。

参考記事:ZDFheute / Konstruktiv diskutieren in der Corona-Krise

*タイトル写真は上記サイトから転用しています

Follow me!

モバイルバージョンを終了