2016年の夏の発売直後、ベルリンのあちらこちらで見かけたポケハンター。
日本とは異なりドイツではさすがにブームも下火になってきているようだが、子供たちが楽しそうにポケカを集めだしたので遅ればせながら今月ポケゴーデビューをすることに。
もともとゲーム好きなのでヘタにハマってしまうと時間を奪われて厄介なことになる。基本的には外出する際に「ついでに」やることにしている。
さて、このゲームアプリ、思った以上に優秀で歩き慣れてよく知っているはずの近所の散歩がなかなか楽しいものになることに気付いた。
「ポケストップ」という青いモニュメントのそばを通ると、ポケモンを捕まえるのに必要な道具やXP(経験値)がゲットできるシステムになっているのだが、このモニュメントのある場所がなかなかユニークなのだ。
下の広場にある像。ここも「ポケストップ」になっている。この機会に銅像について調べてみたところ、どうやらお金を数えている姿を表現しているらしい。以前、この広場が市場として利用されていたことを思い起こせるように、このひざまずくアスリートの像を設置したのだとか。
1912年に除幕されたErnst Wenckの「金を勘定するもの」(Der Geldzähler)という作品なのだそうだ。
その他の「ポケストップ」としては、例えば道の脇に設置されている配電盤のケースに描かれたグラフィティ「モーツァルト」だったり、アパートの壁画アート、果ては墓地にひっそりと佇むキリストの像であったりする。
あるアパートの壁にはこんな記念プレートが。Ewald Vogtというある男性の記念プレートだが、この人物はナチス政権に抵抗し28歳の時に殺害されたのだそうだ。普段は何気なく歩いている道に思わぬ発見がある。
そして、この記念プレートも「ポケストップ」に設定されているのだ。
ベルリンには公園も多く、公園には必ずと言っていいほど銅像があるので、その辺りはほぼポケストップになっている。
下の右端の写真の銅像の「ポケストップ」には「Little Girl with Dad」というネーミングが与えられていたが、この像はどう見ても「母と子」である。
驚いたのは下の写真の「ポケストップ」。建物の屋根に立っているブリキの人形が「ポケストップ」になっていた。道から上を見上げただけではなかなか気付けない。このセンスは素晴らしい。
2016年より前に設定されていることから、街角のグラフィティはなくなっていたり、絵が変わっていたりもするが、その変化を見るのも悪くない。
こんな風になんとは言えない近所の散歩に発見の楽しさが加わった。日本やその他の国のポケストップもとても気になる。
いい季節になれば、もっと街を歩くのが楽しくなりそうだ。もちろん、ハマらないよう気をつけたいと思います。