Dolgenから車で10分弱のところに「ドイツで一番古いブナの森」があるというので、足を運んでみることに。3月末だというのに、風も強く雪がちらちらするあいにくの天気だ。
中心部は25ヘクタールのHeilige Hallen(「聖なる大広間」)。メクレンブルク=シュトレーリッツ大公ゲオルクにより1850年頃に一帯を保護するように決められ、事実上ドイツで最も古いブナの森なのだそうだ。1938年から自然保護区に指定されており、1993年には保護区域が25ヘクタールから65,5ヘクタールに拡大された。
Heilige Hallenには300年から350年の樹齢を経た木々が多く存在するため、この森には朽ち果てた木の割合が非常に高くなっている。また、多くのSölleと呼ばれる湿地が多数存在し、沼や湿原などが形成されている。このため、多種類のきのこや昆虫、洞穴に生息する鳥類などが生息しているのだそうだ。
樹齢350年のStieleiche(ヨーロッパナラ)の木。炭焼き労働者の憩いの場となっていたらしい。古くて立派な樹木だ。
ドイツの自然保護区に必ず立っているふくろうの看板。この森では1950年以降、商業目的の木の伐採や枯れた木の持ち運びなども一切行われていない。道を塞ぐ倒木などについては例外的に伐採処理が行われている。
Heilige Hallenの入り口付近のブナの木。ここにはまだ比較的若いと思われる木々が並んでいた。寒かったので早々に切り上げて戻ってしまったが、もう少し暖かくなったらもっと奥まで歩いてみたい場所だ。この辺り一帯はメッケルンブルクで最も有名なフェルトベルク湖水地方(Feldberger Seenlandschaft)の森林地帯だという。
ドイツと言えば森、というくらい昔から森と深い関わりを持つドイツ。
ドイツの森に比べて余り人の手が入っていないより自然に近いチェコの森が好きなのだが、ドイツの森についても、もう少し知りたいと思わせる散歩となった。