Kaufhalle in der DDR / 東独時代のスーパー

ベルリン

ある夏日の日曜日。Japan Street Food祭りらしきものが文化醸造所(Kulturbrauerei)と呼ばれる元ビール醸造所を改装して作られたカルチャーセンターの敷地内で行われるというので、子供たちを連れて足を運んでみた。
お好み焼きや唐揚げ、たい焼き、プロペラ(じゃがいもを薄くスライスして揚げたもの)などを堪能した後、近くの公園に行ったが天候が崩れたこともあり、入場料無料のカルチャーセンター内にある博物館へ戻ることにした。
文化醸造所博物館(Museum in der Kulturbrauerei)はドイツ連邦共和国歴史博物館財団(die Stiftung Haus der Geschichte der Bundesrepublik Deutschland)によって、Alltag in der DDR「DDRの日常」というテーマの博物館として2013年11月にオープンした。
展示内容は東独時代の日常生活と社会主義統一党(SED)政権下におけるイデオロギー、管理メカニズム、圧迫感などの緊張関係にスポットが当てられている。
展示は数多くのドキュメント、映像、音声資料などによって構成されており、DDR時代のキオスクやバー、休暇の家なども再現されている。これら日常シーンの再現とともに、SED政権によるプロパガンダが人々の生活のあらゆる場面に侵入していたことを感じ取れるような工夫がなされていた。
どこか素朴な東欧のテイストが好きなのであるが、東独もまた然り。特に気になったロゴがタイトル写真の3人組のネオン看板だった。一緒にいたDDR出身の友人が「今のようにREWEやEDEKAというチェーンなどはなく、スーパーマーケットといえばKaufhalleだった。あのロゴはKaufhalleのものだよ。」と教えてくれた。
気になったので調べてみると、なかなか興味深い記事が出てきた。


Die gute alte Kaufhalle: https://www.mdr.de/zeitreise/kaufhalle-100.html
Am 26. September 1957 öffnete in Köln der erste Supermarkt. Er war nach amerikanischem Vorbild konzipiert und besaß eine Verkaufsfläche von 2.000 Quadratmetern. In der DDR wurde erst 10 Jahre später ein erster Supermarkt eröffnet – die “Kaufhalle”.
1957年9月26日にケルンで最初のスーパーマーケットがオープンした。スーパーはアメリカを手本にしたもので、売り場面積は2000m2だった。DDRではその10年後に最初のスーパーマーケットである”Kaufhalle”がオープンしている。


波上の屋根を持つホールの正面に素敵なKaufhalleのロゴと共にあの3人組が。左側にHOとあるので何かと思ったら、Handelsorganisation (HO)、商業組合の略だった。

スクリーンショット 2018-06-03 13.02.10

Kaufhalle in Greifswald Bildrechte: dpa

Kaufhalleでは所謂、”WtB” – “Waren des täglichen Bedarfs”パンやバター、果物、牛乳、ドラッグストア商品などの「日用品」が購入できたので、現在のスーパーマーケットやディスカウントショップなどに当たる。
ところがこのスーパー、SED党首ホーネッカーや副首相ミッタークらの休暇の家に近いという理由だけで、ほぼいつもベルリンのビールや新鮮な果物に野菜、その上南国フルーツであるアプリコット、バナナ、レモンといった他ではコネがないと手に入らない類の商品が並んでいたり、SED本部のあったベルリンは地方と比べると格段に品揃えが良かったり、というようなことがあったのだそうだ。
今でも、旧東独エリアではスーパーマーケットのことを俗語でKaufhalleと言ったりもするらしい。
たかがスーパー、されどスーパーである。


この博物館、思った以上に面白かったので是非足を運んでみて下さい。
博物館のサイトでDDR時代の展示品アーカイブがあったので、興味のある方は以下のリンクをご参考までに。ポスターや玩具、食器なども多数あるので見応えがあります。
http://sint.hdg.de:8080/SINT5/SINT/query?term=SIG

コメント

タイトルとURLをコピーしました