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ドイツの小学校で授業参観3〜Hospitieren in der Grundschule〜

ドイツの小学校で授業参観12で授業参観の印象をまとめたが、今回はベルリンのミッテ地区にある別の小学校での授業参観の様子を紹介しようと思う。

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今回の小学校は前回の小学校と登校時の様子からすでに違う。朝、学校にやって来た子供たちはまず中庭に集まる。

授業開始10分ほど前にベルがなり、その合図で子供たちが一斉に教室に向かう、というシステムだ。前の学校では保護者の姿が校庭にもたくさん見られたが、こちらの小学校では保護者の姿はほぼ見られない。

自主性をより重んじている印象を受ける。

8:15に1時間目が始まる。担任の先生が前に立って授業中にやるべきタスクを一通り説明する。ここは同じだが、生徒の態度が明らかに前回とは異なっていた。

皆、きちんと先生の方を向いて静かに聞いているのだ。

この歴然とした差は一体どこから!?

今日のタスク:

内容を先生が一通り説明した後、再度、子供にその内容を言わせてクラスのみんなで確認。

と、ここまでほぼクラス全員が静かに集中して聞いているのが大きな違いである。立ち上がったり、歩き回ったりする生徒もいない。座り方もきちんと指導されているようだ。

一番驚いたのは、同じ小学2年生のドイツ語の授業なのに、こちらの小学校ではすでに筆記体で子供たちが問題なく書いていたことである。筆記体どころか、先生の話す内容を理解できない子供が多い印象を受けた前回の授業風景とは全く違っていた。

よくよく見ていると、クラス全体のドイツ語力が高く、授業の進み方もスムーズで滑らかなのである。

言われたことがわかる子供がほとんどなので、先生のところへ質問に行く子供も減り、集中して作業することができるのだろう。とにかく教室は一貫して静かだった。

少しでもうるさくなると、先生がすぐに注意しており、注意されても改善されなければ一緒に作業をしているパートナーとは離れてひとりでする必要がある。先生も授業中の生徒たちの態度にかなり厳しい。

ひとしきり、グループでの作業が終わったところで、今度はクラス全員で問題プリントの答え合わせが行われた。

これも、生徒のドイツ語力に差がありすぎると機能しないやり方だろう。

「はい、タイトルを見てください。どこをどう直せばいいですか?わかる人。」

先生が尋ねると、手を上げる生徒もかなり多い。授業にも積極的に参加している子が多かった。

担任の先生にドイツ人の保護者が全くいない家庭の子供がどれくらいいるのか尋ねてみると、25人中たったの4人。デンマーク、サラエボ、アメリカ出身の両親を持つ子供たちだ。しかも、その少数派の子供たちのドイツ語力にも特に問題がない、という返事だった。

先生曰く、「ドイツ語のレベルが高いのは、この小学校の周りに住んでいるのはアカデミックな家庭が多いからだと思います。保護者も教育に熱心ですし。日本のそれとは違いますが、子供たちにも勉強ができるできないに関して、かなり近いプレッシャーのようなものはあると思います。」

ここでもまた家庭学習による生徒の学力差の話になった。色々と考えさせられる。

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