ドイツの小学校で授業参観5〜Hospitieren in der Grundchule〜

さて、ドイツの小学校で授業参観4に続き、今日は1年生のクラスを参観してきました。先日と小学校は同じ。

昨日の印象では2年生のクラスが静かでまとまりがある、とお伝えしましたが1年生も同じようにきちんとした様子。

机の配置は4人ずつのグループに分かれ、黒板の方に一斉に向いているわけではなく、先生が前に立って話しているときは子供たちは先生の方に身体を向けて聞き入っている。

授業の始めに「今日は何曜日ですか?」という質問をするようだ。最終的に日付まで付けて今日は何年何月何日何曜日まで言わせていた。

Heute ist Donnerstag, der 28.11.2019.

あれれ?1年生で我が家の子供たち、ここまでちゃんと言えていたかな?

それはさておき、授業は先生が予め書いておいた黒板のドイツ語のテキストを見ながら進められる。子音ごとに単語を読んでいく練習に加え、読点・疑問符・感嘆符などについても学習をする。

黒板に書かれたドイツ語。句読点はあえて付けられてはいない。色分けされているのは子音の区別を明確にするためで、Fiebelメソッドではないかと思う。

昨日の2年生の担任もこれまでの「聴覚を元に書く」やり方はもうしていない、という話だったので、ベルリンでもようやく元来のFIebelメソッドに戻す方向になったのかもしれない。

黒板に書かれた文章を生徒に読ませながら授業が進められていく。全て読んだところで、内容を把握したかどうか先生が子供たちに質問する。

Wer ist in der Schule? (誰が学校にいますか?)

Was muss Milo machen?(ミロは何をしなければいけませんか?)

内容が理解できたところで、次は四角で囲まれたクイズをみんなで考える。答えが出たところで、今度は黒板の文章で足りないものは何か、と先生から質問が出される。

ここで、読点や疑問符、感嘆符の話に移行するわけだ。

授業の構成がきちんと考えられていて、とてもわかりやすい。

昨日の2年生の授業でテーマは「秋」だったが、今日のテーマは「冬」だった。

ここでは疑問文を作るために必要な疑問詞 / Fragewörter (Wer, Was, Wo, Womit)などの話と疑問符についての導入があり、後は絵を見せながら子供たちにどんどん発言させていた。

先生が一通り新しい単元についての説明をしたところで、3つのレベルに合わせたプリントが配られる。

レベル3

写真のプリントはレベル3で一番難しいテキストだった。25人中(ひとり欠席)の中、このプリントを渡されていたのは5人の子供たちだけだ。

プリントを写し、子音を分ける波線を入れ、クイズに答えその絵を描く、というのが残りの授業時間内の課題である。

この1年生のクラスも先生に話を聞いたところ、ドイツ語に問題のある子供はひとりもおらず、非常に教えやすい、ということだった。それは45分の授業を見ているだけでもすぐにわかる。

クラスにはトルコ、デンマーク、スペイン、イギリス、日本のルーツを持つ子供たちが在籍しており、国際的なことには変わりはない。

どの子供も集中して静かに作業しているし、授業にもとても積極的に参加していたからだ。やはり母語の習得が学習の基礎になるのだな、と改めて思った。

担任の先生がDDR出身の方で教え方も丁寧で工夫されており、とても分かりやすかったのも印象的だった。

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