Hospitieren in der Grundschule / ドイツの小学校で授業参観4

さて、ドイツの小学校で授業参観3の続き。2時間目は算数の授業です。

テーマは時計。

Wie spät ist es?

まずは1年生で学習した内容の復習。

2 Uhr (nachts)
14 Uhr (Nachmittagszeit) — +12で考える

時計の分針を動かしながら、「はい、10分待ちました、20分、じゃあここなら何時何分になりますか?」

5.00 Uhr
5.30 Uhr — 午後だと17.30ですね。

↑ここまでが宿題の内容の復習。

今回の小学校はベルリンでも最も古い歴史のある小学校なので、設備そのものは古く、教室にも黒板しかない。モンテッソーリの教育方針を取り入れているのも特徴で、数年前まではJahrgangsübergleifendes Lernen (JüL)という1年生から3年生までが同じ教室で学習する方法が採用されていた。

ただし、JüLを効果的に実践するための教室や教員の確保ができておらず、理想ばかりが先行し現場の教員の負担も大きく、特に3年生がきちんと勉強できない、といった様々な弊害が出ていた。

前任の校長が退職したタイミングで、あまり機能していなかったJüLのシステムは廃止され、学年ごとの学習に変わったのはつい最近のことである。

さて、話が少しそれてしまったが、時計の学習にも実際に針を動かしたりしながら道具を使って学習するのがモンテッソーリのやり方なのだそうだ。計算の学習でも、特に指を使って計算することを禁止したりすることはないのだとか。

3人の生徒だけが学習速度が速いようで、全く別の課題を与えられ、廊下の机で取り組んでいたのが印象的だった。日本の小学校では能力のある子供も強制的に一斉授業に参加しなければならないからだ。

その3人の男子生徒は先生の目が届かない廊下でも、きちんと課題を解いていた。おまけに4年生で初めて出てくる分数の概念まで問題に出ていたのには驚いた。

時計をクルクル回して、「今、何時?」というレベルでは全くないことは明らかだ。

担任の先生の話では、ドイツ語とは異なり、算数に関してはレベルに大きな開きがあること、ドイツ語であれば多少の間違いがあっても学習を進めることができるが、算数は一度つまづくとそこから先に進めなくなる、といったことを伺った。

また、先生の方針として基本的な計算方法は暗記が大切だと考えており、1+1,2+2,3+3などの計算や掛け算の九九などは宿題を出し、テストも行うとのことだった。

日本の小学生の国語(日本語)力や算数のレベルはドイツのそれに比べると格段に高い。ドイツの小学校では例えば算数ならば、

1年生:20までの数
2年生:100までの数
3年生:1000までの数

を扱うが、2年生の段階で「53の前の数は?」と聞いた時にパッと答えられる子供は少ないという。

53: drei und fünfzig — 「3と50」という風に読む。

ドイツ語の数の数え方が複雑なことに所以しているのかもしれないが、日本の小学生で53の前の数を言えない子供がいるようには余り思えない。

算数については、確かにドイツ語の授業とは違い、生徒間でかなり差があるように感じた。1枚のプリントをやる必要のない子供と1枚のプリントを半分しかできない子、数題しか問題をこなせない子供と45分間でできる課題の量にかなり差が出ていた。

授業の終わりに、授業中の作業に対する自己評価をこの小学校でもさせていた。「はい、あなたちは2つしか出来ていませんね。それはちょっと少ないと思います。自分でもそう思ったのね。きちんと評価できていますね。」

と、先生が言っていたのが印象的だった。

余談になるが、ミッテ地区と隣接するヴェディング地区の教員の話では、新入生として小学校に入学してくる子供たちの中には鉛筆が持てない子供や授業中に机の下から出てこない子などがいるという。もはやこうなってくると、ドイツ語の授業以前の問題になってくるので、現場の教員の苦労は計り知れない。

コメントを残す