先日、アニメーション制作のロケハンに同行する機会があり、マンハイムへ行って来た。初日は打ち合わせと夕食同席のみだったため、早めにマンハイム入りし、今年6月に修復作業の終わったばかりのクンストハレに足を運んだ。
マンハイムといえば、フリードリヒスプラッツ(Friedrichspl.)の給水塔がシンボルになっている。この日はAnimagiCという大型アニメコンベンション開催中だったこともあり、給水塔の周りに広がる芝生ではコスプレをした人々が写真撮影をしたり、寛いだりする姿が見られた。
東京喰種のカネキらしき人物も公園にいたので、写真を撮らせていただいた。パチリ。
さて、このコスプレイヤーでいっぱいだった広場に面してクンストハレが無機質な姿で立っている。とても暑い日だったので、建物内の吹き抜けが心地よかった。
時間も限られていたので、2018年6月にオープンしたばかりの新館をざっと回ってみることにした。高い吹き抜けの天井から吊り下がったインスタレーションを眺める。
彫刻やインスタレーション、メディアアート、絵画など様々な作品を楽しむことができる納得のコレクション。
中でもチェコのプラハ出身、Krištof Kinteraの作品がとても印象に残った。プラハの美術アカデミーを卒業した後、アムステルダムのRijksakademie van Beeldende Kunstenで1年間学んでいる。
こちらの作品は小柄な男の子がランダムに柱に頭を叩きつける「Revolution」というインスタレーション。コンコンコン!と、かなり大きな音が他の展示ルームまで筒抜けだったため「工事でもやっているのかな?」と思っていたら、なんとこの作品が音の正体だったというw 壁のコンクリートも粉々になって足元に落ちていた。
旧館のユーゲント様式の建物を見る時間がなかったのは残念だが、時間のある人は是非クンストハレに足を運んでみてはいかがだろうか。
併設のカフェLUXXも居心地が良かった。
最後にもうひとつ。マンハイムの旧市街の住所が風変わりで、通りに名前がなく例えば宿泊先のホテルはQ6・Q7といった具合だ。数百年も前からアルファベットと数字の組み合わせで表示されていたというのだから驚きである。
ドイツの街は本当にそれぞれが個性豊かなので、毎回なんらかの発見があって面白い。