ある日、娘がこう一言。
「久しぶりにまたママとふたりでどこかへ行きたい。」
「そっかー。じゃあ、ブルガリアのソフィアは?」
「そこでいいで。」
そう、初めはまだ行ったことのないソフィアが候補だった。しかし、途中で急ぎの案件が入ったりとバタバタしていてフライトを確保できずにいた。
そして、ようやく一息ついたタイミングで再検索すると、ソフィア行きのフライトがほぼ倍の値段になってしまっていた。
仕方がないので、ソフィアはさっさと諦めてもう少し安く行ける場所がないか再リサーチしたところ、見つけたのがリガだったというわけ。
「リガかぁ。2002年に確か撮影で行ったきりだよなぁ。」
16年振りのラトビア。その首都であるリガ。
バルト三国の旅番組でエストニア、ラトビア、リトアニアを駆け足2週間で撮影をしたのが2000年初頭。その頃の印象ではバルト三国、と一括りにするには似ても似つかぬ国々だった。
中でもラトビアの首都リガは当時は一番ソ連よりだという印象を受けた街だった。
15年以上も経っているのだから、かなり街の雰囲気は変わっているのだろう。
そう思いながら、空港を出ると外は土砂降りの雨。雨の空港は少しもの悲しげに見える。街の中心までバスが出ているが、停留所に止まった322番のエクスプレスバスがマルトルーシュカにしか見えず乗るのを少し躊躇してしまったくらいだ。
チケットを先に購入しておくと1.15ユーロ、バスで直接買うと2ユーロ。E-talonsという回数カードが便利そうなので今回はこれで。空港のインフォーメーションセンターで購入し、市内まで。
翌日からはアパートの側にあるコンビニのような”Narvesen”というお店のレジで簡単に購入できた。もちろん停留所に自動販売機がある場合はそこでの購入も可能である。バスやトラムに乗ったら専用の読み取り機にかざせばピッと読み取ってくれる優れもの。ベルリンのBVGにも導入してほしいものだ。
この日は土砂降りだったため、途中の乗り換えで詰んでしまった。休憩のためリガ中央駅でカフェに入る。場所柄、値段の方はベルリンの8割程度。ケーキが可愛くて美味しい。
這々の体でトロリーバス乗り場にたどり着き、なんとかアパートに着いたのは予定より大幅遅れの1時間後だった。アパートやホテルの場所が乗り換えの必要な場所にある場合、初日はタクシーの方が便利だと実感した。
この日は疲れたので、近所を散策し、近くにあるラーメン屋でご飯を食べることにした。Kaņepes Kultūras centrsというカルチャーセンターも気になる。
リガもなかなかいい感じである。