気になる育児書あれこれ

育児なんて人それぞれ。
第1子が誕生したときに同僚から手渡された育児書「誕生1年目」Das erste Lebensjahrは結局、最初の数ページを読んだだけで匙を投げてしまったような気がする。
ドイツで初めての妊娠、そして出産、各書類手続き、職場復帰に合わせたキタ探しなどやらなければならないことが山ほどあるなかで、ドイツ語で書かれた本を読む気力も体力も時間もなかったのだろう。以前、別ブログで妊娠から出産にかけての覚え書きを書いているので、興味のある方は是非ご参考までに。
基本的に育児書を片っ端から読んで知識を詰め込むタイプではないのだが、ドイツ人の友人に勧められて手にした育児書が2冊ある。

ジェスパー・ユールの「あなたの有能な子供:家族みんなのための新しい価値観への道」。本屋の店頭でも育児書コーナーに行けば必ず目にするベストセラー著書。ドイツ人ママにとってはもはやバイブル的な存在なのか、講演会やインタビュー記事も多数あるようだ。産後体操コースで知り合ったドイツ人に講演会に誘ってもらったのだが、都合が付かず行かずじまいになってしまったのが悔やまれる。
ジェスパー・ユールはデンマーク出身のファミリーカウンセラー。子育て、家族、思春期などをテーマにした著書は25册を超える。 「子供は育てられる必要はない、成長の過程で繊細で心のこもった導きが必要なのだ。」とユール氏。
この本が残念なことに、まだ手付かず状態なので読破後にまた内容などをまとめてみたい。

こちらは、キタで知り合った友人に借りている1冊。きっかけは、長男のぐずり方がひどくて、というような話をしていた時に勧められた本である。友人も息子に手を焼いて困った時に解決策を探すヒントになったということだ。まだ途中までしか目を通してはいないが、具体的な例を挙げて説明されており、とにかく分かりやすい。何か知りたい事があれば目次で該当する項目をすぐに読めるところがいい。
マイケル・グロースはオーストラリア出身。ペアレンティング(親業)に関する9冊の著書があり、ベストセラーは”Why First Borns Rule the World and Last Borns Want to Change it”。オーストラリアではテレビにもレギュラー出演している人気のコメンテーターのようだ。
育児書とは少し離れるが、カフェでパラパラと新聞をめくっていて、目にした書評が気になって読んでみたい本はこちら。

「母親になることへの後悔」というタブーを破るタイトルの本書は2015年にドイツ語版Wenn Mütter bereuenが出版されるが、オルナ・ドナースの出身国イスラエルよりもドイツで多くの議論を巻き起こしたようだ。Twitterでも#regrettingmotherhoodで多くの書き込みがあり議論は白熱した。
日本ではまだ知られていないであろう本書だが、イスラエル人の社会学者がイスラエルに住む異なる社会的宗教的背景を持つ23人の母親たちから生の声を聞いてそれを書き下ろしたものだという。インタビューを受ける条件は「今現在の知識と経験はそのままで、もし時間を巻き戻せるとしたら、もう1度母親になりたいと考えるか。」という質問に対し、はっきりと否定した女性に限られている。
インタビューを受けた女性たちは母親という役目に捕われているという感覚を持っており、自分の子供は愛しているが、それと同時に母親であることに嫌気がさしているという。中には生まれて来た子供の成長過程とは関係なく、既に妊娠中に母親になることに対して後悔したという女性もいるのだそうだ。
日本よりも男女格差指数の低いドイツ人に火をつけた本書は非常に気になるので、近いうちに読んでみたい。と、ここまで書いて気付いたのだが、気になる本の著者にドイツ人の名前が見当たらない。偶然なのだろうが、ドイツ人に人気のあるドイツ人の専門家についても知りたいところだ。
今のご時世、疑問に思うことがあれば何でも検索できる時代にはなったが、何でもすぐに頭から鵜呑みにするのではなく、情報の比較検討が必要だろうし、自分の内の声というか、これだっ!という直感的な判断に最終的には頼るしかないのかな、という気がしている。

とまあ、ほとんど読まない育児書でさえ、手付かずのまま数冊が放置状態になっているという最近のお粗末な読書事情なのである。この状態の改善のためにもGood Habitsというアプリで1日15分から読書の習慣を付けようかと思っている。

ベルリンを麻痺させたゲリラ豪雨

今日の天気予報は午後から雷雨。ちょうどキタのお迎えの時間に当たる時間帯だ。自転車で買い物に出たら、空模様が次第に怪しくなってきていたので、これは間違いなく降って来るな〜、と嫌な予兆があった。
「さてお迎えの時間だな、そろそろ行くか。」と扉に手をかけたところで、Katwarnからのプッシュ通知が入る。このアプリはここ数日ドイツで立て続けに起っている物騒な事件を受け、インストールしたばかりの警告 システムなのだが、画面を見るとExtreme Wetterlage Berlin、すなわち「ベルリンで極端な天候状況」となっているではないか。階段の踊り場から外を確認したが、まだ雨脚はそれほど強くはないようだ。「念のために傘とレインコートと長靴を持って行かないと。」とまた自宅に戻り、長靴に履き替え、一旦仕切り直してから外に出た。
公園を通り抜け、停留所でトラムを待っていると徐々に雨脚が強まり、雷も近くなってきた。トラムが目的地に到着する頃には、滝のような雨が降り注いでいた。子供のレインコートは持って来たが、まさかここまでの雨になるとは思わず自分のレインコートは着用せずに家を出てきてしまった。後悔先に立たず。まるでバケツをひっくり返したかのような雷雨である。トラムからキタまで歩いてほんの5分程の距離で既にずぶ濡れ状態になってしまう。途中で雨宿りもしても良かったのだが、長女がひとりで小学校からキタまで来ることもあり、ちゃんとキタに辿り着けたのかも心配なところだったので先を急ぐ。
濡れねずみになってキタに到着すると、入り口に長女のキックスクーターが目に入った。時間的にギリギリ雨には遭わなかったようだ。そこでまず、ホッと一息。雨が降ってきたのでトラムに乗ったんだそうだ。
さて、雨脚が少し弱くなったところで思い切ってトラムの停留所まで雷のなる中、急ぎ足で歩く。いつもの交差点に着いたところで驚くべき光景が広がっていた。「ママ、みて、水がすごいで!」と娘。そう、向かいから来る人たちが裸足なのが不思議だったのだが、確かに信号を渡る、というより川を横切る、といった形相である。彼らは川を横切るために、邪魔な靴やサンダルを脱いだわけだ。

子供たちも半ばポカーンとして、非日常的な光景に見入っている。「ママ、こわい。」と息子。そりゃそうだ。
トラムの停留所の前の道は少し狭くなっているのだが、そこがまるでディズニーシーのアトラクションのようなことになっていた。

この調子ではトラムは来ないだろうな、と考えていると警察の車が交差点を封鎖してしまった。雨も小降りになってきたことだし、家までの約20分の距離を歩くことにした。すると、また先の方で警察の車が停車しており、立ち入り禁止のテープが巻かれている。「ママ、あそこ通れるかな?」と娘。よく見ると、余りの雨量で石畳の道の一部が陥没してしまったらしく、ぽっかりと穴が空いている。

通行人が誤って落ちないよう、取り急ぎ立ち入り禁止のテープを張ったようだ。話が逸れるが、撮影でペテルブルクに行った時に車道のほぼど真ん中にもっと大きな陥没がそのまま放置されており、ドライバーが相当驚いていたのを思い出した。ロシア恐るべし。
また少し先に行くと、今度はトラム三台が立ち往生しているのに出くわした。どうやら雨風で落ち葉がレールに詰まってしまったらしく、運転手が手をこまねいている。

それにしても、たかだか30分弱のゲリラ雷雨でこれほどの被害が出るのだから、どれだけ足掻こうが所詮自然の力には敵わないのだ。いつもの馴染みの光景が違って見えたので、子供たちには刺激的だったに違いない。公園までたどり着くと、ここそこに池や川が出没していた。長靴を持って行ったのは大正解だったようだ。Katwarn、こんな時にもなかなか頼りになるのでは。

そして、どうにかこうにか帰宅したのであるが、まさか自宅アパートの地下室が危うく浸水一歩手前という状況になっており、濡れた服を着替えるや否や、また10センチほど浸水した地下室入り口付近の水をご近所さんと協力して1時間も掛けてくみ上げることになろうとは、この時点では誰も思っていなかったのである。いやー、子供たちもよく手伝ってくれた。お疲れさん!

子供パラダイス

先日のトレプトウ公園に続き、またベルリンから南東へ約1時間ほど走ったシュトルコウ(Storkow)にあるイルランディアIrrlandiaに出掛けることにした。午前中の涼しい時間帯に移動したかったので、9時過ぎには出発し10時半前に現地到着。週末の午前中はベルリン市内もそうだが、郊外のアトラクション施設もまだ人がまばらで駐車場もガラガラである。
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イルランディアは遊具や乗り物がたくさんある参加型アトラクションパークである。ディズニーランドのような商業的なハイテク遊園地ではなく、郊外の小さな町外れにある自然をテーマにした素朴な公園と言えばよいだろうか。木で出来た小さな入り口をくぐると、大きなトウモロコシ畑のラビリンスや裸足で歩ける小さな迷路、木で作られた遊具などが目に飛び込んで来る。遠くの方には何やらとてつもなく高い滑り台も見える。とても暑い日だったので、クールダウンできる水浴び場があるのも非常にポイントが高い。まだ空いていたので、子供たちは思い思いにそれぞれ好きなところに散らばって行く。
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ドイツは基本的に自己責任の国なので、アトラクションごとに係員がいたりすることの方がまれなのだが、ここでも子供たちがひとりで、あるいは両親と一緒に説明やルールを見ながら好きなように遊んでいる。ドイツでは大人気のポニーの乗馬も親が馬を引いてトウモロコシ畑の周りを一周して帰ってくるシステムだった。長女の乗ったポニーはお腹が空いていたのか、途中で立ち止まり落ちていたものをがりがりとかじりだしたので、仕方なく気の済むまでじっと待つ。やはりドイツはどこかのんびりゆるーい感じなのである。
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入場料の7ユーロを払えば限られたアトラクションのみ別途1ユーロ必要だが、料金設定も非常に良心的だ。きちんとしたレストランなどは特にないが、インビスで簡単な軽食は食べられるし、お弁当持ち込みのピクニックも気持ちが良さそうだ。

4歳の息子が自分でさっさと乗れるコロコロ滑り台。しかし、階段のない塔をよじ登るクネクネ曲がった滑り台は保護者同伴だったので、えらい目にあった。夏休みは体力勝負ということで。

そして、6歳の娘は平気でこの恐ろしく急な滑り台をマッハで滑り下りていた。いやはやアッパレ。

トレプトウ公園

今日もとても暑い一日だった。昨晩のミュンヘンでの乱射事件などで少し憂鬱になっていたのだが、せっかくの土曜日なので気分を一新するため外に出た。
長女が幼稚園からずーっと使ってきた小さなリュックサックがとうとう壊れてしまったので、一学年修了のお祝いも兼ねて、リュックを買いに行くことになった。相方が仕事の合間に見つけたリュックがPark Center TreptowというSバーンすぐ側のショッピングセンターにあるというので、それじゃあついでに近くにあるトレプトウ公園に行ってボートにでも乗ろうか、ということに決まった。
先週末のテーゲル湖に続き、今週末も水辺で遊んだわけだ。トレプトウ公園(Treptower Park)はシュプレー川沿いにあるかなり大きな公園である。子供たちがお昼にフライドポテトやソーセージが食べたい、というのでショッピングセンターから移動し、水辺のビアガーデンで久しぶりにこれぞベルリン的なカレーソーセージとフライドポテトを食べることになった。久しぶりに食べると、ロケーション故かこれがなかなか美味である。

お腹が膨れたところで、早速ボート乗り場へ。何を隠そう、水面から見る景色が大好きなので、ボートレンタルがあればとにかく乗りたくなる性分なのだ。4人乗りのベダルボートを1時間12ユーロで借りて、シュプレー川をパタパタ移動する。救命ベストも着用しないで、子供たちはボートの後ろで足を水に浸けたり、水に触って喜んだりと大騒ぎ。プラハでペダルボートを借りた時は要着用だったのだが、さすがベルリン、その辺は「自己責任で判断」なんだそうだ。移動できる範囲も到底1時間では帰って来れないほどの広範囲に渡っており、かなり大雑把である。



ボート乗り場には小さなカフェが併設されていたので、ボートを降りた後、そこでお決まりのアイスを食べ、その次はこれまたお決まりの公園へと向かった。Weltspielplatz世界の公園という現在進行形のプロジェクトらしく、遊具はまだほとんどなかったが、Seilbahn(ターザンロープ)があったので、そこでクタクタになるまで遊んでの帰宅となった。この公園、スポンサーや募金を募っているらしいのだが、立地がとてもいいので子供たちのためにも早く実現して欲しいプロジェクトである。
また次に足を運ぶ際は、橋の上から見つけたレストランKlipperや橋を渡ったところにある別のボートレンタルにトライしてみたい。
 

一学年修了と初めての通知表

今日から夏休み。昨日は長女の一年生最後の授業日で通知表をもらって帰って来た。ドイツの小学校は一年生はまだ通知表がない、とか言う話もちらほら飛び交っていたので、あったとしても簡単なものだろうと思っていたら、結構きちんとしていたので驚いた。評価の項目も思った以上に細かく分かれているが、昔のような数字の1から5の5段階評価ではなく、ひとつの円が90度、180度、270度、360度分に塗りつぶされている4段階評価となっている。それぞれ、「能力が少ししか示されていない」「能力が一部示されている」「能力が示されている」「能力がとてもよく示されている」といった意味のようだ。

長女の小学校では授業に関する説明も特にないまま、一週目にわら半紙一枚に印刷された時間割表が渡されただけだった。授業科目もVU, Sport, Essen, Rel., LKくらいしかなく、何の省略なのかの注意書きさえ見当たらない。Religion(宗教)やLebenskunde(生活)はまだしも、VUは聞いたこともない。ドイツ人の相方に尋ねても、「昔とは違うから分からない。」の一言。仕方なく自分で検索する羽目になったのだが、VU=vorfachlicher Unterrichtとある。余り聞き慣れない言葉だし、実際にこれでも具体的に何のことかさっぱり分からない。強いて言えば、「専門科目前の準備授業」とでも言おうか。VUは1968年にベルリンの小学校に導入されたシステムらしく、1年生から4年生までのドイツ語、専門知識(Sachkunde:テーマ別に知識を掘り下げる授業)、算数、美術、体育、音楽を網羅する授業のことらしい。
通知表の評価科目は、上に挙げたVUの各科目ごとになっており、例えばドイツ語だと、「話す/聞く」、「読解」、「筆記」、「言語運用」などの項目があり、それぞれについてさらに細かく評価が付けられている。その他には欠席日数と謝罪文未提出の有無、遅刻日数などの項目があり、担任からのコメント欄もあったが、そこには斜線が引かれているのみであった。先生からのコメントが一言でもあれば一年生は喜ぶのではないかと思うんだが。。
こちらの予想以上に見た目が固い通知表だったが、もらった本人はよく分かっていないのか、どうだった?と尋ねても、「うん、よかったよ。」の一言だった。ま、学年が進むにつれて自然に通知表の意味合いも出てくるのだろうし、とにかくこれといった問題もなく一年目の小学校生活が終えられたので良しとしよう。
ひとつ不思議だったことは、私が出張で不在だった週に遅刻に関する注意喚起があったにも関わらず、遅刻日数がゼロだったことだ。これは担任の先生が情状酌量してくれたのではないかと思う。感謝!

テーゲル湖のお祭り

ベルリンの北に位置するテーゲル地区に住む友人からお誘いがあり、運動会の翌日にテーゲル港フェスティバル(Tegler Hafenfest)に足を運んでみた。テーゲルは空港の名前にもなっているので、耳にしたことがある人も多いだろうと思う。街の中心に比べると人も車も若干少ないと感じる地区だが、お祭りのあるプロムナードへ続く橋付近は往来する人々で賑やかだった。
青空に映えるであろう真っ赤な色彩が印象的な橋なのだが、あいにくその日は雨模様。ここは19世紀末から日帰りで遊びに来る人達が絶えなかった人気の場所だったらしい。テーゲル港橋(Tegeler Hafenbrücke)は通称「Sechser」(5ペニヒ、昔の6ペニヒ貨)と呼ばれ、文化財保護指定されている建造物でもある。この通称「5ペニヒ」の由来だが、19世紀末にテーゲル湖を訪れる人々が、テーゲル川(Tegler Fließ)を渡るために5ペニヒを払い、舟で渡してもらっていたことに遡る。訪問客の増加につれ、舟では追いつかなくなり、ある船頭が橋をかけ、テーゲル川を渡る通行料としてゼクサー(Sechser)を要求したという。その後、テーゲル港が拡張されたのに伴い、1909年に現在の姿の橋が建設されたが通行料のゼクサーはそのまま引き継がれた。月日が経つうちに、橋税はなくなったが、橋の両側にある料金所の建物が当時を忍ばせている。
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さて、この橋を渡ったところに湖畔の遊歩道Greenwichpromenadeがあり、お祭りのスタンドがたくさん出ている。新鮮なじゃがいもをスライスして揚げたフライドポテトやメキシコのタピオカを使ったパンケーキ、タピオカリアhttp://berlin-streetfood.de/tapiocaria/のお店なども出ている。友人曰く、去年も今年もポーランドがテーマの出店が多いとのことで、ポーランドの伝統料理ビゴスなども食べられる。
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子供たちが喜ぶメリーゴーランドや乗り物などもあり、天気に恵まれれば湖でボートに興じたりしながら、のんびり過ごせそうだ。
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それにしても、教えてもらわなければ、特に注意も払わなかったであろう、一見何の変哲もない橋にも歴史があるんだな、と。ベルリンにはこんな風にまだまだ知らない場所や興味深い建造物がここそこにある街だと思う。今年の夏はまだ行ったことのない場所にもっと足を運んでみたい。
ところでこのゼクサー橋、バリアフリーにしたいと有志が動いており、うまく行けば2017年の夏までに工事が終わる見込みなんだそうだ。まあ、これもベルリンなのでどこまで期待していいのやらというところではありますが。

日本語補習校の運動会

日本では考えられない夏の運動会も、ここベルリンでは6月や7月に小学校や日本語補習校で行われる。昔から運動会が大好きだったせいか、大人になった今でもテンションの上がる行事のひとつである。
血は争えないとはよく言ったもので、娘も案の定、大の運動会好きときている。その娘に先週末、突然こう言われた。
「ママ、もうちょっと運動したら。運動会でちゃんと走ってな。」
「え、それってリレーに出ろってこと?」
「そうやで。応援するから走ってな。」
ハハハ。そう来たか。
去年の9月に身体の不調を感じて、これではだめだと人生初のジム通いを決意し、家から最短距離にあるジムの会員になったのはいいが、運悪くなんと先月経営者が自己破産申請をしてしまい、ジムが閉鎖に。その結果、ここ1ヶ月以上はそれを言い訳に運動不足な日々に逆戻りをしていたからだ。
しかし、娘の一言で少なくとも週に一度のジョギングと一日最低五分のストレッチを生活に新たに組み込むことにした。今日の運動会までに二回のジョギングと五日分のストレッチで付け焼き刃的に慌てて身体を動かしたことになる。これで、リレー中に変に足がつったり、心臓発作で倒れることはないだろう。これ、冗談でも何でもなく、ジョギングとは違い、短距離のリレーとなると運動不足の身体には相当堪える。

本番では余りにも身体が言うことを聞いてくれないので、何だかおかしくてにやけながら走っていたようで、娘に「ママ、笑いながら走ってたで〜。」と突っ込まれてしまった。
そんな彼女も実は笑いながらリレーのバトンを持って走っていたことは言うまでもない。

そして今晩は右足の膝の裏側と左足の股の内側がひどい筋肉痛になっている。はっきり言って、なんでこんなに痛いんだっていうくらい痛い。いい大人は決してマネをしないで下さい。子供に頼まれても無理してリレーに出ないことをお勧めします。久しぶりに速く走ろうとして、それはそれで結構楽しかったんですけどね。

もうすぐ夏休み


小学校帰りの長女とキタへ長男を迎えに行く途中でカラフルなショーウインドーの前を通り過ぎた。「あ、ママ、Schuhltüteやん。れいくんが小学校に入ったら、るなちゃんにもまたくれる?」と言うので、弟はまだ幼稚園だし、彼が小学校に入学する頃にはすでに4年生になっているから、もうその時は欲しいとは思わないんじゃないかな、と返事をしておいた。また入学準備シーズンがやってきたのだなぁ、と何だか感慨深い。そう、そしてこの謎の物体であるSchuhltüteが入学式の要なのだ。
それにしても、去年の今頃は色々と気疲れする事が多かった。ドイツ式の入学式など経験したことがないので、お祝いの仕方がさっぱりわからなかったからだ。Schuhltüteという三角コーン状の筒に入学祝いを詰めて送るということは人づてに聞いて何とはなしに分かってはいたものの、さて、実際に何をどのくらい詰めればいいのか皆目検討が付かない。小学校の入学式とやらも日本のそれとは全く違うらしいということは聞いていたが、実際その場に行ってみるまでは様子が分からない。「入学式」という日本のような形式張ったものではなく、入学イベントというか、ラフな格好で来ている人も多く、小さな講堂で高学年の生徒たちが新入生歓迎の出し物をしてくれたのが印象に残っている。あくまでも、子供たちが主役なのだ。クラス担任とHortと呼ばれる放課後の活動に関わる保育士の紹介があり、新入生は先生たちにそれぞれの教室まで連れて行ってもらい、親はケーキやコーヒーなどを食べたり飲んだりしながら、子供たちが戻って来るのをのんびりと待っていた。
当日になっても分からなかったのは、果たしていつメインであるSchultüteを渡せばいいのか、の一点に尽きた。希望者は事前に学校の事務所にschultüteを預けられる、と聞いていたので、てっきり担任の先生から新入生に渡されるのだとばかり思っていた。戻って来た子供たちはそれぞれSchultüteを持っている。しかし、戻って来た長女はなんと手ぶらではないか。「あれー、どうしたの??」と聞くと、半ば半べそになりながら、「ないねんて。」の一言。おーい、おい。またか、ドイツ。とにかく段取りの悪さが半端ない国なのである。保育士の先生を何とか捕まえて、事務所にないか確認してもらうと、ポツンとひとつ残っていたんだそうだ。ネームタグを付けておいたのが、逆効果だったようで、もっと分かりやすいところに名前をドーンと書いておくべきだったようである。
とまあ、初日からドイツの(というよりはベルリンらしい)小学校の洗礼を受けたのであった。あれから、あっという間に1年が経とうとしているが、未だに日本の小学校では考えられないようなことが後を絶たない。
これまた、忘れないうちに書いておきたいので、また別の機会に。

買い物袋が消えるドイツ?

昨日の日本語補習校の待ち時間中に話題に上った、買い物袋消滅の話が気になったので少し調べてみることにした。近所によく買い物に行く、スーパーマッケートのREWEでも説明パンフレットがレジ付近に置いてあったので、手に取ったばかりだった。
そう、ドイツでは以前から問題視されていた、プラスチック製の買い物袋を置かない、あるいはこれまで無料だったお店でも有料化されることに決まったようなのだ。
南ドイツ新聞に該当記事があったので、現状を箇条書きにしてみよう。

  • 欧州議会で2019年までに年間使用量として、一人当たり90袋、2025年までに40袋まで減らすことが規則として定められた。
  • 法律の制定には至っていないが、連邦環境・自然保護・建設・原子炉安全省(BMUB)とドイツ小売業連盟(HDE)の間で各企業が任意でプラスチック製の買い物袋を廃止、あるいは有料化するという取り決めが7月1日に正式にスタート。http://www.einzelhandel.de/index.php?option=com_k2&view=item&id=126724&Itemid=12160
  • 小売店の一部がプラスチック製の袋を廃止、あるいは有料化の方向へ。

一部の、特にアパレルメーカーなどからは、任意による有料化に反対する声が上がっているらしく、足並みが揃っていないようだ。これまで無償で配布していたものを有料化することで、顧客離れを危惧する企業もあるらしい。てっきり、法律で制定されたものだとばかり思っていたが、どうやらそうではないようだ。
環境省は既に去年のクリスマス前に小売業連盟と80%のプラスチック袋の有料化に関する合意を取り付け、今年4月には施行することを目標に掲げていたそうなのだが、各小売業者からの反発が強く、80%の数字を一端取り下げ、今月ようやく任意という形での義務付けに関する合意に達したらしい。環境省としては今後、どれだけの企業が義務付けに賛同するのか様子を見る意向なのだろう。もし、参加企業が少ない場合は、法律の制定に踏み切ることも考えられる。
プラスチック袋を紙袋で代用するREWEのような企業もあるようだが、果たして紙袋の使用が本当に環境保護に繋がるのかどうか、などなど、たかが袋されど袋、思った以上に奥が深いテーマなので今後の状況を見守って行こうかと思う。
IMG_0082.jpg日本の過剰包装のことを考えれば、ドイツの努力はもっと評価されるべきなのだろうけど。