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Poznań / ふらりとポズナンへ③

前回、前々回とポズナンへふらりと来た経緯と街の住人たちについて少し書いたが、今回は短い滞在中に見つけたお気に入りの場所をいくつか挙げてみよう。


1)Centrum Kultuly Zamek / ザメク・カルチャーセンター
ポズナンにある建造物の中でも最大規模を誇るこの城は1905年から1910年までドイツ最後の皇帝カイザー・ヴィルヘルム二世の居住地として建設された。
第一次世界大戦後はポーランド領に戻ったポズナンの領主の居住地として、またポズナン大学によって使用されることになる。第二次大戦中はヒトラーの居住地にするためナチスによって建て替えが行われる。居住地エリアの家具調度はこの時期のものに当たるのだそうだ。
終戦後は再びポズナン大学が短期間入るが、1948年に市の行政施設として使用される。1960年代から文化パラストとして使われ、90年代半ばよりザメク・カルチャーセンターとして再スタート。2010年から2012年にかけて改装が行われ、現在の姿に至る。
とまあ、この城の歴史をざっと振り返るだけでも、ポーランドの複雑な歴史が垣間見られるわけだ。

©CKZAMEK HPより城外観

©marikok 旧館エリア

©marikok 新館内部

©marikok 新館に併設のブックストア

城の内部は自由に見学が出来るように一般公開されており、新館部分には映画館、展示スペース、子供のためのアートスペース、シアターなど様々な文化施設が入っている。天井がガラス張りになっているカフェなどもあり、とてもゆったりと過ごすことができた。


2)Galeria Miejska Arsenał / 市立ギャラリー・アーセナル

アートを通して今の政治、社会、環境問題などを中心に議論の場や対話を提供することを目指しているギャラリー。有名な市庁舎のある旧市場広場にあり、どちらかといえば周囲の建物からは浮いた無機質なモダニズム建築である。保存を巡っては恐らく議論が起こっただろうと思われる。
このスペースに足を運んでみたが、ちょうどポズナン・デザインフェスティバル枠で環境問題に取り組む街づくりをテーマとしたnew city scenariosという展覧会を見ることができた。

様々な都市の取り組みが分かりやすく展示されており、ベルリンやポズナンについても紹介されていたので引用しておこう。
POZNAN
Urban planning is characterised by a unique layout, with local markets and bazaars located there in each of the city’s historical districts.
BERLIN
In 2015 the city introduced a law regulating rent in city apartments to prevent the process of gentrification.
ベルリンの政策がジェントリフィケーション防止に役立っているかは別として、各都市での取り組みが分かりやすく展示されており興味深かった。オランダや北欧がリードしている印象だろうか。


3)Park Cytadela / ツィタデラ公園
長くなりそうなので、最後にポズナン北部に位置する気持ちの良い公園を紹介しておく。ポズナンの街にはステーションを持つドイツはライプツィヒ発のNextbike / rower miejskiのみがシェアバイクを展開している。
 旧市街は石畳が多く、自転車は乗りづらいのだが、少し遠出をする場合は要所ごとにステーションが設置されているため非常に使い勝手が良かった。結果的に今回の滞在中は市内交通3日券よりもこちらのシェアバイクを多用した。

モニュメントの立つ広場があったり、武器博物館や整備された広場のある総敷地面積約1㎢の公園。大きく一周すると約3キロあるので、ジョギングをするには最適だった。途中、モニュメントがたくさんあったため、立ち止まって写真を撮ってばかりいたが公園としてのクオリティーはかなり高かった。市民の暮らしが垣間見れるのも公園の良さだと思う。

まだまだ、お勧めしたい場所はたくさんあるのだが、今回はここまでにします。

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