ニオイに敏感な日本人!?〜Geruchssensibilität〜
さて、今日のお題は「ニオイ」。
ツイッターでも思わず呟いてしまったが、大阪から日本に戻ってきて補習校へ行くまでの道のりで感じたこと。
それは「臭い」。
地下鉄の階段を降りるとむわっと尿の匂いがするし、ホームにも似たような臭いが充満している。地下鉄に乗ったら乗ったで、蒸し暑い日だったのも手伝いクーラーの設置されていない車内は何とも言えぬ「臭気」が立ち込めていた。
長男も「ママ、ベルリンって臭いな。。」とぐったり。
ところが、ベルリンに限ったことではなく外国の公共交通網を利用したり、街を歩いていると似通った独特の臭いがしてくるものなのだ。パリの地下鉄も相当なものだったように記憶している。
アジア人は恐らく人種的に体臭がそれほどきつくないのだろうが、欧米人は日本人のそれとは比べ全体的に体臭が強い気がする。街にも様々な人種が歩いているので、それはそれは鼻腔に色んなテクスチャーの臭いが入ってくる。Geruchmix(ミックススメル?)といったところか。
普段から地下鉄やエレベーター内のトイレのような臭いには気が滅入っていたが、道を歩いていても銀行のATMを利用するために建物内に入っても、とにかく臭いが充満しているのにはさすがに閉口した。
逆にあれだけ人口密度が高い大阪駅の構内や各施設で臭いがほとんど気にならないのはなぜなのだろう。
消臭剤のCM
帰国時にテレビを見ていて一番驚いたのが、消臭剤のCMの多さだった。
とにかく、「部屋の気になる臭いに。」「脇下の汗の臭いに。」「スーツの上からでもスプレーできます。」など多種多様な謳い文句とともにありとあらゆる商品のCMが流れてくる。
いつも帰国が秋なのでそれほど消臭剤のCMを見かけなかったのかもしれないが、夏になるとこれほど消臭剤のCMが流されているのか、と仰け反ってしまうレベル。
そう言えば、ドラッグストアでも山積み商品が熱中症対策グッズと汗の臭い対策系だった。エアビーで利用したアパートにもなんとファブリーズが3つ以上常備されていた。
そこで初めて過去に一度、日本から来たカメラマンに「ファブリーズみたいなの、ドイツにもあります?」と尋ねられた理由が分かった。ホテルのベッドが臭うので使いたいんです、と確かにその人は言っていたのだ。
その時はファブリーズなど使ったこともなければ、聞いたこともなかった。しかし、スーパーに行って探してみるとほぼ同じ製品が見つかったのである。
え、ドイツにもあるんだ!?と逆に驚いた。調べてみるとこんな記述が。なるほどP&G製で各国展開の製品だったのか。
Febreze ist ein Geruchsneutralisierer des US-amerikanischen Herstellers Procter & Gamble.
Wikipedia
8x4
もうひとつ驚いたと言えば、日本でもかなり名の通っている8×4(エイトフォー)というデオドラント商品。こちらの発祥地がドイツだったのだ。
ドイツのバイヤスドルフが保有するが、日本では花王が製造・販売、ニベア花王が発売する。
1951年にドイツのバイヤスドルフ社がパウダースプレーの制汗剤として開発した。
商品名の「8×4」は発売当初に配合した有効成分「Hexachlordihydroxydiphenylmethan(ヘキサクロルジヒドロキシジフェニルメタン)」のつづりが32文字であること、またプロジェクト名の「B32」から「32=8×4」とネーミングされた。
ウィキペディアより
ポスターの写真を撮り忘れてしまったが、ベルリンの地下鉄の駅構内でポスターを見かけ「あれ?」と不思議に思ったのだ。
え、ドイツの化粧品メーカーが1951年に開発?日本では1974年にニベア花王とバイヤスドルフ社が技術提携して発売??ひょんなところでドイツが一枚噛んでいるものだ。
ドイツでも使う人はいるのだろうが、そもそも絶対数が日本とは比較にならないほど少ないのだろう。日本は商品のラインナップがとにかく多い。多すぎる。
Kunkun body
ところが、だ。なんとコニカミノルタから、さらに驚くべき製品が出ていた。
その名もクンクンボディ。ネーミングもすごいが、専用のマシーンとスマホアプリで自分の臭いをチェックできるという恐るべき代物らしい。
世界初ニオイ見える化チェッカー
この製品、2017年12月に発売されたようだが売れ行きが気になる。
ここまでして自分の臭いを抑える努力をしているのだとしたら、会社員も大変である。
今頃、日本は夏日続きで暑さが厳しい時期だがニオイ対策よりも熱中症対策に力を入れて欲しい。そして、ドイツもそろそろ夏の暑さ(臭い)対策としてせめて公共交通網の車両にクーラーを常備してはいかがだろうか。