Jobcenter / ジョブセンターの悲劇

労働局やジョブセンターについては実はずいぶん前から書こう、書こうと思いつつ書いていなかったネタだ。

あくまでも個人的な私の経験を以下、記しておこうと思う。

2002年からほぼ10年間勤務した職場を第二児妊娠を理由に解雇(あくまでも表向きは希望退職という形)されて辞めることになった。

さて、どうしたものか。当時は希望退職という形で労働局(Arbeitsamt:現Bundesagenture für Arbeit)に失業保険を申請する場合は手当を3ヶ月カットされてしまうからだ。

ここは正直に解雇になった理由と経緯を書面で先方にきちんと伝えることにした。

こちらの説明が正当な理由として認められ、結局失業保険3ヶ月分をカットされることは免れたのを記憶している。

長女がまだ4歳、長男が2歳になったばかりで育児に振り回される日々の最中、非常に煩雑な手続きだったことを覚えている。

とにかく、週に20時間のオフィス勤務から全く別の生活リズムに慣れることが先決だったのだが、手のかかる小さな子供達の育児で全くもって手一杯だった。

正直なところ、二人目の妊娠によってこれまでの職場を解雇される、というのが自分の中でなかなか気持ちの上で割り切れなかった。

今になって振り返ってみると、10年(も)勤務したタイミングで退職できて本当に良かった。恐らく会社というものはそういうものなんだと思う。

しかし、その当時は妊娠したために解雇になった、という流れに「結局、実際に妊娠や出産をしなければならない女性の方がこれまでの職場を放棄し生活の変化を余儀なくされてしまうのか。」という思いが先に立ってしまった。

そして、労働局というかジョブセンターの対応には心底がっかりした。なぜか。

失業保険が給付される必要条件として、労働局管轄のジョブセンターに定期的に出向して現状報告をするという義務が課されていた。

とにかく再就職の意思を見せておかないと色々とまずいことになるような感じなのである。

細かなやりとりまでは残念ながら余り記憶していないのだが、「再教育プログラム」なるものを受講すればその間は失業保険が延長して給付されるということらしく、どういった内容のコースがあるのかについて相談を受けたことがあった。

一言でいうと、担当者の言っていることがトンチンカンで全く役に立たなかったのである。

仕方がないので、自分で色々と調べた挙句、家から自転車で通える距離にあるコースを半年だけ受けてみることにした。

英独ビジネス翻訳講座、正式名称は忘れてしまったが、とにかくビジネス英語とドイツ語を一度に習えていいだろう、という安易な考えで選んだコースである。

朝の8時から午後13時までの週5回を半年間。これだけ聞くと、なかなか良さそうではあるが、実際に通ってみてすぐにこう思った。

「時間のロスでしかない。」

やる気のないコース受講者にやる気のない講師。これに尽きた。免除される受講料は数千ユーロ。全くもって税金の無駄遣いである。

ただ、全てのコースがだめなはずはないので、運が悪かったのだろう。ただし、ジョブセンター絡みの再教育コースに関する良い噂は余り聞かないのも事実である。

極端な話、この時間にブログをきちんと書いたり、独学でプログラミングでもやった方がよっぽど何かの足しになったに違いない。当時は残念ながらそういう考えには至らなかったのだから仕方がない。

それでも、結果として失業保険が半年延びたのだから良しとせねばなるまい。

とにかく子供達が最強に手が掛かる時期だったので、ゆっくりと考える気力や体力もなかったのだろう。想像力も欠如していたようで、キタへのお迎え時間までに終わるコースで自分にも何らかの見返りがある内容のものとして絞り込んだ結果だった。

もし、就職して失業するようなことがあれば、失業保険はしっかりと申請し、1年なり1年半なり次に繋がる何かを自分なりに見つける時間を確保するのがいいのではないかと思う。

気の利いたアドバイスはできないが、ジョブセンターの言うことは鵜呑みにしない方がいい、ということだけははっきりと言っておこう。基本的には自分でリサーチした上で経験者の意見を取り入れつつ判断を下すのがベストかと思う。

結局、1年半ほどの失業保険の後はフリーランスとして、メディア全般のコーディネートを中心に仕事を始め、今に至っている。

子供達も大きくなってきたので、そろそろ並行して、他のプロジェクトにも着手したいと考えているところだ。