Kaugummiautomaten / ベルリンのチューインガム自販機

ベルリンに戻ってから散歩をしていて、もうひとつ目に留まったものがある。赤枠に白地の小さな鉄の箱、この落書きだらけでボロボロになった自動販売機だ。

チューインガム(10セント)やスーパーボール(20セント)、壁などに投げるとピタッと張り付くスライムでできた手の形をしたおもちゃ(50セント!)などが入っている。

長女に道端の自販機で何か買ったことがあるかと尋ねると、「ない。」との返事。小学校のそばにあるキオスクで駄菓子は買えるので、自販機では買わないのだそうだ。なるほど。

ただ、自販機のある場所はなぜかよく知っていた。

幼稚園や小学校、停留所などの近くに設置されていることが多いらしい。

ドイツ国内にこのような自動販売機はいくつあるのだろう。ある人は50万から80万台、ある人は20万台ほどだという。

下の方に設置されていた上、レストランの看板で隠れていた自販機

こんな物で利益が上げられるのだろうか。自動販売機経済協会の代表者によると一台の平均売上は年間100ユーロほど。例えば2000台所有していたら、かなりの収入源になる計算だ。

一方で自販機の補充や修理に掛かるコストも考慮しなければならない。その他の自販機、例えばUFOキャッチャーや飲料自販機などと並行して管理して初めて商売として成り立ちそうだ。

このような自動販売機がドイツで見られるようになったのは19世紀末。当時はまだチョコレートの自販機しか存在しなかった。

第二次世界大戦後、アメリカ兵によって西ドイツにチューインガムが入ってきた。

ドイツ歴史博物館に展示されている自販機

ベルリンのドイツ歴史博物館でも1960年頃のバブルガム自販機が展示されている。当時の自動販売機は縦長でとてもスタイリッシュなデザイン。

説明には当時の子供たちがガムで大きな風船を作るのが大好きだったことや付録のタトゥーシールを楽しみにしていたことなどが記されている。

いわゆる↓こういう典型的なアメリカ発のバブルガムだったのだろう。

ベルリンの街角で見つけたチューインガムの自動販売機。旧東ベルリン側に当たるミッテ区で見つけたということは、壁の崩壊後に設置されたものだと考えればいいのだろう。

それにしてはかなり年季が入ってるなぁ。



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