ドイツの公共交通機関が無料になる日も近い?〜Kostenloser ÖPNV?〜

今朝ツィッターを眺めていると、SpiegelZeitオンライン配信のニュースが流れて来た。
Um Strafen der EU abzuwenden, verspricht die Regierung in Brüssel konkrete Schritte zur Luftverbesserung. Darunter mehr E-Fahrzeuge und ÖPNV zum Nulltarif
欧州連合(EU)が課す大気汚染改善目標規制を達せなかったことによる罰金を避けるため、ドイツ政府はブリュッルで大気汚染対策の具体策を進めることを約束した。その中には電気自動車のさらなる導入と公共近距離旅客輸送(ÖPNV)の無償化が含まれている。
基準違反が続いていることへの危機感からとみられるが、自動車大国ドイツの思い切った対策は近隣諸国を驚かせている。
ドイツではフォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正が2年前に発覚したばかり。ドイツ経済を支える自動車産業に対する風当たりも強い中、それに追い打ちを掛けるような政策だ。

Nach Angaben des Verbands Deutscher Verkehrsunternehmen nehmen die Verkehrsbetriebe jährlich zwölf Milliarden Euro aus dem Ticketverkauf ein. “Das müsste am Ende der Steuerzahler finanzieren”, sagte eine Verbandssprecherin. Weitere Milliarden wären nötig für neue Busse, Bahnen und Personal. Denn bei einem kostenlosen Angebot rechnet der Verband mit einem enormen Fahrgastzuwachs.
ドイツ運輸連合(VNV)によると、交通機関はチケット販売売り上げが年間120億ユーロだという。この額を結局は税金によって賄う必要が出てくる、と広報担当者。無償化による利用者の急増に対応するためバスや車両、人件費などにもさらに数十億ユーロの予算が必要になる見込みだ。
Die Wirksamkeit von Maßnahmen für eine bessere Luft solle in fünf Modellstädten getestet werden, heißt es in dem Schreiben – und zwar in Bonn, Essen, Herrenberg, Reutlingen und Mannheim. Der Kampf gegen Luftverschmutzung habe “höchste Priorität” für Deutschland.
公共交通機関の無償化を行うためのテスト都市として、ボン、エッセン、ヘレンベルグ、ロイトリンゲン、マンハイムが候補に挙がっている。大気汚染対策がドイツにとって最優先事項だと具体案には記されているようだ。
無償とは言わずとも、既に運賃値下げを行った例もあるらしい。それに比べ、ベルリンのBVGが近年ほぼ毎年値上げを行なっているのはどういうことなのか。
バルト三国のひとつエストニアの首都タリンではいち早く公共交通の無償化が実現されているが、一筋縄ではいかないようだ。マイカーの利用者は確かに減ったが、その代わりにバスや列車の負担が増加。自転車利用者までもが公共交通の使用に切り替えるパターンが多く、運行数を早急に増やす必要に迫られている。しかし、実際は予算不足のため運行数を増やせないというジレンマが起こっている。
自動車大国のドイツがどこまで実現可能な政策を打ち出してくるのか、今後の行方が楽しみだ。

タイトル写真© Oliver Lang (http://unternehmen.bvg.de/de/Unternehmen/Profil/Strassenbahn/Fahrzeuge)

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