Berliner Bezirken / ベルリンの地域区分
「ママー、風邪ひいてたからドイツの学校の宿題できてないねん。」
と娘が言うので、それは困った!大変な宿題なんだな、と思いよくよく聞いてみると、単にベルリンの12地区の位置と名前を覚えるだけであった。
そんなわけで、ベルリンの地図を探してプリントアウト。
ベルリンに住んでいると、壁崩壊後の行政改革で通りや地区の名前がいつの間にか変わっていたり、ということはよくある。
2000年まではベルリンは23区に分けられていたが、2001年のベルリン市の地域区分変更に伴い、馴染みのPrenzlauerbergやWeddingなども、PankowやMitteに合併されている。
区の下には公的に96地区が設定されており、この区分下にPrenzlauerbergやWeddingなどの名前が見られる、というわけだ。ミッテ区のヴェディング地区、パンコウ区のプレンツラウワーベルク地区、というように。
ただ、この新しく設定された12区は余り日常的には用いられていない印象を受ける。ベルリンは大都市だが、それぞれの地区や地区の中でも特徴のあるキーツ(Kiez)がそのエリアの顔となっているからだろう。
キーツの概念を日本でいうならば、大阪ミナミの三角公園周辺、東京であれば恵比寿のガーデンプレイス周辺、といった感じだろうか。
住居探しをする際に役に立つのが、このキーツの持つそれぞれ独特の雰囲気だろう。学生の多いエリア、子育てのしやすいエリア、スタートアップ企業の多いエリア、マルチカルチャーエリア、オシャレなカフェの多いエリアなど、ベルリンはキーツごとの特色が強い街だ。
これまでの引っ越し歴がこちら↓
クロイツケルン→クロイツベルク(WG/SO36)→プレンツラウワーベルク→シャルロッテンブルク(WG)→ヴェディング→プレンツラウワーベルク→モスクワ(Пушкинскаяの近く)→プレンツラウワーベルク→プレンツラウワーベルク→ミッテ
今のアパートも当初はプレンツラウワーベルクに住んでいた際に、突然家主から事務的な調子のEigenbedarfを受け取りやむなく探した物件だ。
このEigenbedarf、油断がならない代物で、家主本人あるいはその親族が利用するのでアパートを明渡せ、という内容の通達なのだが、これを受け取った賃借者には基本的に引っ越しまでなんと3ヶ月の猶予しか与えられない。
当時は相方も自分もフルタイム勤務の中、一時的な住まいのつもりで今のアパートを近くに見つたのだが、2006年だったので可能だったのだろう。この賃借人の権利がほぼないEigenbedarfも問題が多い法律なのではないかと思う。Eigenbedarfを装い、同じアパートを値を釣り上げて新たに貸す、というのがよくあるパターンで賃借人が不正を暴くことはとても難しい。Berliner Mietervereinという賃借者対象の相談所にも聞いたが、Eigenbedarfのケースは難しいと言われた。
無計画な引っ越しばかりしてきたが、偶然住むことになったミッテ区に移ってから引っ越しとは無縁だ。家賃の高騰が思いの外早く、タイミングを逃してしまった。
さて、このミッテ地区。ここ数年で人が増えてきたなぁと思ったら、ベルリンでも2番目に人口密度が高いようだ。小学校の入学申し込みひとつとっても、子供の数が多いからなのか非常にややこしい。
これはおそらく、ミッテ区に限ったことではなく、ベルリンへの人口流入に各種インフラが追いついていないのが原因なのだろうとは思う。
ちなみに、2018年6月30日での統計によるとベルリンには4169人の邦人が住んでいるそうだ。