明けましておめでとう、初雪とロックダウン

2020年は公私共々、一難去ってはまた一難というか山あり谷ありなんでもあり。

ジェットコースターに乗せられているかのように、あっという間の365日だったような気がする。途中で何度かジェットコースターから放り出されかけたが何とか食い留まることができた。

そして2021年に「滑り込み」を果たす。

ドイツ語では年末にEinen guten Rutsch ins neue Jahr! とまさに「良いお年を!」という意味で文字通り「新年にうまく滑り込めますように!」というような表現があるのだが、なんだかとても好きな言い回しなのだ。ショートバージョンのGuten Rutsch!だけでも使える。

禁止だった大晦日の花火も蓋を開けてみると、昨年の残りが家にまだある人が多かったのか、わざわざポーランドまで買い出しに行ったのかは知る由もないが、例年の半分くらいの勢いでパンパン上がっていた。ただ、在庫がそこまであったわけでもなかったらしい。息が続かず0時半くらいで辺りが静かになっていったのが印象的だった。

我が家では例年なら5本くらい打ち上げ花火を近所の公園でやるのが恒例になっている。花火を打ち上げて来年の幸運を願うのだ。厄払い的な意味も含まれているのだろうと思う。家族分の4本プラス日本の家族分の1本。打ち上げ花火の後は、手持ちの線香花火に似た花火をチカチカ光らせて楽しむ程度。

今年はそれもできないので、相方が自宅でできる卓上花火なるものをどこからか仕入れてきた。

これはこれでなかなか楽しかったのだが、中身が思ったより少なくてびっくりした。予算が削減でもされたのだろうか、と勘繰ってしまうほど音ばかり大きく一緒に飛び出してきた縁起物を象徴するスパンコールなどの飾りが数個パラパラと辺りに落ちたのみ。「あれ?これだけ??」子供たちも唖然。

花火4本分の中身

これもコロナ禍の影響なのだろうか、などと考えてしまう。

厄が十分払えたのかは定かではないが、恐らく大丈夫だろう。鯛の蒸し焼きと年越し蕎麦も食べたことだし。

そんな風に何とか大晦日をやり過ごし、新年を迎えた。例年なら公園や道端に大量の花火の残骸が散らばっているところだが、今年はそれもなく空気も新鮮だった。

冷えた空気の中を初走り。今年もマイペースに走り続けられますように。そんな気持ちで。

通常であれば年明け4日から小学校も再開し、平常運転に戻るはずだったのだが、今年は昨年のクリスマス休暇を前倒しにして始まったロックダウンが1月10日まで。しかし、それも感染者数が一向に減らないため、1月31日まで延長されることになった。

学校再開も低学年は1月18日から、高学年は25日から半日授業で、という連絡が一旦入ったにもかかわらず、一律で早くても25日からという連絡が再び入ってきた。ベルリンの南西地区でイギリスから休暇で実家に戻った留学生が変異種に感染していることが分かったのがきっかけだ。

現状を鑑みても、今月中の学校再開はかなり難しいように思う。どうせ2月の頭は冬季休暇に当たっているのだ。早くても2月の2週目からなのではないだろうか。ロックダウンや接触制限は仕方のないことだし、それほど日常生活にも影響はないのだが、学校が閉鎖になると子供にかかりっきりにならざるを得ないので仕事と並行させるのは至難の技だ。

昨年3月のロックダウンとそれに伴う学校閉鎖による弊害がかなり大きかったようで、今回のロックダウンでも学校再開のタイミングについてはかなり多くの議論が交わされているようだ。

準備期間が十分あったはずなのに、ベルリン市や学校、担任など個人レベルでのオンライン授業やプラットフォームなどの体制作りは全く追いついていない。学校閉鎖期間が長引くにつれ、また各種の弊害が出てくるのは目に見えている。

家庭内暴力の増加なども春のロックダウン後に社会問題として取り挙げられていた。学力の格差問題などもそれに加わるだろう。

2021年もこんな風にのっけから余り明るい知らせがないのが残念ではあるが、永遠にこの状態が続くわけでもないので、今は自分たちのできることをできる範囲で淡々とやっていこう、そんな風に考えている。

厳しい冬がいつまでも続かないのと同じで、いつかは春がやってくるだろうから。



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