Incendie de Notre-Dame de Paris / ノートルダム大聖堂の火災
昨晩、疲れてボーッとした頭でツイッターを眺めていると、見覚えのある建造物の塔がゆっくりと炎に包まれて倒れていく映像が流れて来た。
え、これってパリのノートルダムでは。。
どんどん、流れてくる断片的な情報と画像に動画。
それらをつなぎ合わせると、やはりパリのセーヌ川沿いに立つノートルダム大聖堂の修復作業場から火の手が上がり大規模な火災が起こっている、という事実が浮かび上がってきた。
「黄色いベスト」の仕業ではないだろうか。まず頭に浮かんだのはフランス全土に広がりつつある、黄色いベスト運動だった。
いや、だが待てよ。そもそも黄色いベスト運動について自分はそこまで詳しくないじゃないか、ということで、パリのシャンゼリゼで起こった暴動と黄色いベスト運動の関係について少し調べてみた。
パリ在住でソルボンヌ大学大学院・ヨーロッパ研究学院に在籍されている今井佐緒里さんという方が暴動を組織的に起こしたグループについて説明されていたので、以下引用しておこう。
政治目的をもった小さいグループ、極右と極左の過激な人たちが集まるグループは、「グループスキュル」と言います。これらのグループスキュルは、まだフランスでも一般に名前が知られていない団体が多いです。特に極右が多いです。今後名前が知られていくことになるでしょう。
わかりやすい「フランスの黄色いベスト運動」とは(1)普通のデモの広がりからシャンゼリゼの暴動まで
シャンゼリゼで起こった暴動は一般の黄色いベスト運動とは全くの別物、と考えた方が良さそうだ。
昨年の冬以降、どうもパリの様子が変だ。頻繁に暴動が起きているし、長女を連れてパリに行きたい、と思いつつ足が遠のいてしまっていた。
ノートルダム大聖堂を初めて見たのは93年のことだ。次にパリに行ったら、セーヌ川沿いにそびえ立つあの壮大な姿が完全な形で見られないのかと思うと、やはり寂しい。
子供を連れてのパリ旅行。二の足を踏んでいるうちに、ゴシック建築を代表する建物が特に何の変哲もない日常の中で火災のために尖塔部分や屋根全体を失ったのである。
何が起こるかわからないのが日常で、旅に行く最適なタイミングなど待つ必要がない、ということがよくわかるだろう。
〇〇に行ってみたいなぁ。〇〇がみてみたいなぁ。と思っている人はできればすぐにでも行って見たほうがいい。
というわけで、来週は子供たちにパリのエッフェル塔やピサの斜塔、ではないけれどポズナンの市庁舎を見せてあげようと思っている。
ローマのコロッセウムやサン・ピエトロ大聖堂もそろそろ見に行かなければ。。
奈良の斑鳩にある世界最古の法隆寺金堂。ここでも過去に一度、火災によって世界的に有名な壁画の大半が焼失している。
世界遺産や文化財の保護については様々な課題がありそうだ。
参照記事:
仏ノートルダム寺院で大規模火災、尖塔倒壊 ユネスコ世界遺産
ノートルダム大聖堂の火災
タイトル写真:Wikipedia / CC 表示-継承 3.0