Der Stettiner Bahnhof / 北へ向かう駅〜2

前回の続き。ベルリンのミッテ区、現在「北駅」(Nordbahnhof)のあるインヴァリーデン通り/ガルテン通り近辺一体のエリアについて。

高台にポツンとひとつだけ立っている北西方面の出口から外へ出ると、これまた新しくできたクライミング施設やビーチバレーボール施設のある公園が道路を渡ったところに続いている。

Nordwestlicher Zugang an der Julie-Wolfthorn-Straße

これまでは特に用事もないので、わざわざ歩きに行ったことのない場所である。でも、今日はカメラ片手の散歩なので足を踏み入れてみることに。

少し入って後ろを振り返ると、これまた何ともアンバランスな風景が広がる。Sバーンの北側の入り口にあるSの看板、すぐ側に建設予定の高級マンションの入居案内板などが見える。遠目にテレビ塔も見えた。

ベルリンの壁跡が敷地を貫くマンション。高値が付くことだろう。これが完成する2021年頃にはまたこのエリアの持つ独特の景色が変わっているかもしれない。

入り口と反対側を見てみると、驚くほど何もない空間が広がっている。左手にクライミング施設のMOUNT MITTEとその背後にはドイツ鉄道(DB)のオフィスが並んでいるのが見える。

壁と手すりのようなものが見えたので、そちら側を歩き後ろを振り返る。またテレビ塔が見える。お気付きの方もいるだろうが、この公園3メートルほどの高台の上にあるのでテレビ塔がよく見えるのだ。

これも実は当時の名残で、1842年開設されたシュテティーン駅のほとんどの建物は道路から3メートル上の高台に建っていたらしい。よく見ると、当時の線路跡などが所々に残っているのがわかる。

この公園、もしかしてジョギングに最適なのでは!?

1842年に開設され、1950年にそれまでのポーランドの地名が当てられていたシュテティーン駅を改め、Nordbahnhofと改名された「北駅」。

この駅のもうひとつの顔は、当時の西ベルリンと東ベルリンの境界線としての機能である。ガルテン通りのレンガで作られた駅の壁が「ベルリンの壁」としての役割を担っていた。

ガルテン通りの壁

そして、先ほども少し触れた公園内に400メートルほど残るもうひとつの壁だ。二つ目の壁はHinterlandmauerと呼ばれ、一つ目の壁と無人地帯を挟んで立てられた壁に当たる。

Hintermauer

この公園の名前はPark am Nordbahnhof(北駅公園)だが、この場所特有の空気の出所がようやく解明した。

北駅の歴史とベルリンの壁の歴史を感じることのできる公園なので、機会があれば是非歩いてみてほしい。

もう少し続きます。

参照HP : ミッテ区プレスリリース



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