育児とフリーランス 〜Kindererziehung und Selbstständige
フルタイム勤務から半日勤務へと時短労働へ。そこから解雇(表向きは希望退職)、失業保険給付金の受け取りまで。妊娠・出産を経て仕事との関わり方がガラリと変わったことは前回までに述べた。
今回は、子育てをしながらフリーランスとして働くことについて、個人的な経験をもとに以下、注意点などをまとめてみた。
1 自分を過信しない
もうこれは鉄則中の鉄則。
どういうことかと言うと、子供が小さな間は基本的に睡眠時間が確保できず、体力勝負なので、仕事を詰めすぎないことが大切だ。
ここで無理をすると精神的にも間違いなく病んでしまう。
時間に追われすぎるとイライラが募り、そのイライラが子供たちにも伝わるので、結局のところ誰もハッピーになれない。
駆け出しフリーランスは仕事を断ると次がない、という焦りがどうしても生まれるが、この点だけは本当に気をつけた方がいい。かく言う私もキャパ越えのため育児ノイローゼ一歩手前まで行きかけた。
2 他人の助けを借りる
メディア相手の仕事なので、どうしても他人の力を借りなければならない場面が出てくる。
ロケが入ると数日間は家を空けることになるので、子供たちが小さな時はいつもお願いしていたベビーシッターさんがいた。相方の帰りが遅い時は、夕飯を作って食べさせてもくれたので彼女には本当に助けられた。
シッターさんの都合が合わない時は義母やママ友に援護を頼んだこともある。
間違っても全てひとりでやろうとしないこと。
3 子供たちの自立促進
出張で家を数日空けて戻ると、もちろん家中ひっくり返った状態になっていることがほとんどだ。
それでも、「ママがいない」という状況は何も子供たちにとってマイナスばかりではないのである。
「ママ不在=甘える人がいない」ということにも繋がり、普段より自分たちで身の回りのことを進んでやるようになったりもするからだ。
正直これまで出張に出て、子供たちが泣いて電話をしてきたことなど一度もない。仕事先から電話をすることも極力しない。
子供たちにとっても非日常的なシチュエーションが楽しかったりもするので、子供を置いて仕事になど到底でられない、という考えに囚われず、まずは物は試しで一度やってみてもいいかもしれない。
そうは言っても、日本語補習校や現地校の宿題が放置されていたり、出張に出ていた1週間、毎日遅刻して担任の先生に注意される、というようなこともあった。
とにかく、幼い子供がいる間は自分や相方のキャパ、子供たちの性格などと相談しつつ、ゆっくりと徐々に仕事を増やす努力をすればいいのではないだろうか。
我が家の子供たちも相方も、今となっては私が出張に出たからといって、あたふたすることもなくなった。ただひとつ言えることは、仕事のオーガナイズよりも不在中の家庭のオーガナイズをする方が大変だということだ。
フリーランスとして仕事をしていると、入ってきた案件にはできるだけ対応しておかないと連絡が途絶えたりもするが、縁のある繋がりはそう簡単には切れないので出来る範囲でひとつひとつ丁寧に仕事をするように心がけている。
幼かった子供たちも気付けば8歳と10歳に。
そろそろ自分の仕事のやり方について考え直す時期に来ているようだ。