Klek-Shops in Sofia / ソフィアのKlekショップ

フランクフルトのモーターショーIAAでの撮影を終え、ベルリンに戻るルフトハンザの機内誌を何気なく手に取ってみた。

そこにとても気になる記事があったので紹介しよう。

ブルガリアの首都ソフィアにあるKlek-Shopという半地下にあるキオスクのような小さなお店について。

Klekというのはブルガリア語で「ひざ」という意味なのだが、実はこのショップ、ひざを折らないと買い物ができないほど低いところに窓口があるのだ。

© Dirk Bruniecki

このタイプのキオスクの由来がこれまた面白い。

ベルリンの壁が崩壊し、共産主義国が消滅した頃。

1990年代初頭にブルガリアの首都ソフィアでアパートの半地下や物置小屋に当たるスペースを利用して住民が商売を始めた。

手作りのジャムやピクルス、タバコに飲み物。靴の修理屋さんや仕立て屋さんなどもそれに加わった。

© Dirk Bruniecki

ボタンつけから新しい服まで:ネヴェナ・ドロロヴァ(41)は仕立てからリフォーム、修理まで全て手がけている。20年ほど彼女はパートナーとKlekの仕立て屋を切り盛りしてきた。店の経営は上々で人を雇えるようになったほどだ。ソフィア中から彼女の腕を買ってお客が来るという。

Lufthansa magazin 9/19 Kniefälle

Klekショップのお店の場所を示す地図なども売られていたが、2012年以降はこれまであった店舗数の約半分の30余にまで減ってしまったのだそうだ。

ついこの間もブックショップやケーキ屋さんが店じまいをしたのだという。どの街にでもあるような大型店との競争に勝てず、店を閉めてしまうのだろう。

もしかするとすでに手遅れなのかもしれない。Klek Shopsを見るためにソフィアに行っても、もう何も残っていないのだろうか。そうだとすれば寂しいことだ。

中には次のステップに進む人たちもいる。Klekのスペースをバーやギャラリーにして中に入れるように利用するやり方だ。

© Dirk Bruniecki

半地下の小さなスペース。使い方次第でとても素敵な空間になりそうだ。Klekカフェがあれば、そこでゆっくりとコーヒーを飲んでみたい。

参照:Luhthansa magazin 9/19 Kniefälle



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