気候保護プログラム2030年〜Klimaschutzprogramm 2030 〜

スウェーデンの気候変動活動家グレータ・トゥーンベリ。彼女の抗議活動に触発され、Fridays for futureと呼ばれるデモ活動は欧州内に留まらず、世界的な抗議活動へと発展している。

明日25日の金曜日にドイツ各地で予定されているデモ開催地のマップが以下である。ベルリンでも12時よりInvalidenparkをスタート地点に行われる予定だ。

Fridays For Futureドイツ HPより

毎週金曜日に行われるようになった若年層を中心とした抗議活動。息子の小学校でも「クラスでデモに参加できないか?」といった案が保護者から出たほど市民の関心も高い。

自主的に学校の授業を休んでデモに参加するという抗議活動だが、ドイツ国内の専門家や科学者もその抗議内容を支持する表明を出したりと活動をサポートする動きが高まっている。

Sientists for Furtur HPより

我々は「未来のための科学者」(Sientists for Future)が連邦持続可能賞2019年を受賞したことは非常に喜ばしいことだと考えています。「グレグレゴア・ハゲドーン博士および「未来のための科学者」は「未来のための金曜日」(FFF=Fridays for Future)の活動に対して本質的な賛同の意を公式に表明しました。このことはFFFがたった数ヶ月でドイツ国内の気候保護および気候変動へのこれまでに見られなかった規模で公的な注意を喚起することに繋がったのです。

S4Future, 2019.10.21

そんな中、毎週金曜日にデモは地道に続けられており、政治家も無関心でいるわけにはいかない状況を生み出しているのだ。

連邦議会報道官および連邦政府報道局長(Sprecher der Bundesregierung / Chef des Bundespresseamtes (BPA)、シュテフェン・ザイベルトが10月23日のツイートで気候保護にとって大切な一歩、として国内のCO2排出取引システムの導入とCO2排出に対する基本的な料金設定について投稿している。

いよいよ、来たか。これはじりじりと値上がりするぞ、という感じのグラフィック。

海外在住組として一番気になる長距離フライト料金についてはこのようになっていた。

Klimaschutzprogramm2030 / Aktuelles 連邦議会HPより

欧州内の航空運賃税は5,53ユーロの値上げで13,03ユーロに。6000キロメートルまでの中距離フライトについては9,58ユーロの値上げで33,01ユーロに。長距離については17,25ユーロの値上げで59,43ユーロになる見込みである。

従来の税率は2020年4月より値上げされる。連邦政府はこれにより環境に優しい交通利用を促す効果を期待している。同時に自然保護プログラム2030年に必要な税収も見込んでいる。フライト料金の値上げに伴い、逆に列車のチケット料金にかかる消費税は19%から7%に引き下げられる。

ここで全てを網羅することはできないが、興味のある方は連邦議会のHPに気候保護プログラム2030の概要というまとめサイトがあるのでチェックしてみては。

今後はまた気軽に海外旅行に出られなくなる日が来るかもしれない。利便性と環境破壊は密接に結びついているということなのだろうか。色々と考えさせられる。



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