Nationalpark Wattenmeer / ワッデン海国立公園2

翌日も晴れたので、午前中から海へ。
海岸線の別の場所ではあるが、昨日とは全く表情の違う海に子供達も不思議そうだ。
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「ママ、なんで海に草生えてんの?」確かに。
この陸と海が絶えずせめぎあうワッデン海は、引き潮と満ち潮、塩分濃度の大きな変化、夏は暑く冬は時折海が凍結するほど冷え込むなど、とても変化に飛んだ環境にある。そして、これらの変化に耐性を持つものが多く、独特の生態的地位(ニッチ)を形成している。
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淡水と海水が混在した状態の汽水域は栄養が豊富で一次生産量が高いため、汽水域に依存していないように見える淡水性、沿岸性、外洋性の生物でも、幼年期、若齢期など一生のうちの一時期を汽水域で過ごすものがある。(ウィキペディアから一部抜粋)
長男が不思議に思った「草」の名前までは分からないが、ドイツ語ではSalzwiese、直訳すると「塩の芝生」となり塩沼や塩生植物がこれに当たるようだ。

さて、午後になると海水がすーっと沖に引いて行く。タイミングが良かったのだろう、余り目にすることのできないWattwurm(ゴカイ類)を偶然見つける。ひょい、と目の前にかざしてシゲシゲと眺めるふたり。取り合いはしないでー、チギレます。
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下を見ながら沖へ沖へと歩くも、海水は深くならない。もう戻る、とひとりでスタスタ岸に向かう長女とまだ先に進みたい長男。ここは長男に付き合うことにした。この間、相方はワッデン馬車ツアーの予約に奔走してくれていた。
干潟を歩き回った後は、ワッデン海国立公園センターへ。最近出来たのだろう、モダンなすっきりとした建物で、中の展示もとても見やすく興味深いものだった。

ドイツの美術館、博物館の展示方法にはいつも感銘を受けるのだが、このセンター内にも環境問題やワッデン海の生態系などがわかりやすく展示されていた。
ここではガイドツアーなど様々なプログラムに参加することもできる。あいにく翌日が悪天候だったため、子供対象のガイドツアーはキャンセルになってしまったが、また機会があれば参加してみたいと思う。
次回はワッデン馬車ツアーについてです。


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Comments

“Nationalpark Wattenmeer / ワッデン海国立公園2” への1件のコメント

  1. […] 最近、チェコ方面の山に行くことが多かったので、次は海がいい!と言う子供たちのリクエストで、まだ行ったことのないワッデン海まで足を運んだ。 ベルリンからだとバルト海の方が近くて簡単にいけるのだが、広大な干潟の出現する泥の海、というのに惹かれて少し遠いが行ってみることにした。 聖霊降臨祭の休暇中ということもあり、洗濯機付きの理想の宿(泥の海なので、、)はブッキングできなかったが、何とか海岸まで徒歩圏内の宿をクックスハーフェンで見つけた。かなり前のテレビ番組のリサーチでヘルゴ島について調べている際に出て来た町の名前が確かここだったような気がしたので、調べてみるとワッデン海国立公園のビジターセンターも近くにあることがわかった。 ワッデン海と言われても、かなり範囲も広くどこへ行くのがベストなのかが絞れきれなかったからだ。今回の目的地であるクックスハーフェン沿いはニーダーザクセン・ワッデン海(Niedersächchiches Wattenmeer)だが、それ以外にもまだハンブルクとシュレースビヒ=ホルシュタイン・ワッデン海もあるそうで、それぞれに特徴があるようだ。 2009年6月26日にドイツ及びオランダ地域のワッデン海がユネスコ世界自然遺産に指定され、2014年にはデンマーク地域がそれに加えられ、ワッデン海全域が自然遺産として登録を完了した。このニーダーザクセン・ワッデン海はこの自然遺産の中心部に当たる。 ベルリンから車でほぼ5時間の距離だが、途中で休憩を入れての移動になるので、海に着いた時は既に夕方になっていた。とても天気のいい日だったので、森を通って海へ。海風が強く、子供たちも大喜び。 泥の中を歩くと思ったより暖かい泥が足に心地よい。泥の干潟には貝やゴカイ、カニなど色々な生物が生息しているので、発見が多く下ばかり見て歩くことになる。 百聞は一見に如かず。 ただただ美しい。 この日は午後の海だけを見ることになったが、翌日の海の様子が一変するので、それについてはまた次回の「ワッデン海国立公園2」にて。 […]

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