Vabali Berlin / ベルリンのスパ

長女の10歳の誕生日が明日だということは、結婚してから10年が過ぎたということだ。

結婚という形にそれほどこだわりがなかったので、出産間近に「空いていれば」式を挙げようか、と戸籍役場に足を運んだら係の人が親切で「予定日間近だけれど、ひとつ空きがありますよ。」と言ってくれた。

そんなわけで、戸籍役場で式を挙げたのが長女の出産4日前だった。

披露宴パーティーのようなものも出産間近だったのと、ふたり揃って「パーティーがしたい!」というタイプでもなかったことから結局、それ以降も何も企画しなかったのである。

とまあ、こんな風なのだが、相方が珍しくやる気(?)を出して結婚記念日10周年だから、とベルリンのスパに行くことを提案してくれた。

タイミング的にもロケ2本、取材1本を終えた後でフラフラだったし、リラックスできるのであれば助かる!ということで喜んでその提案に乗ることにした。

実は以前にも一度予約をしておいてくれたことがあったのだが、その時は長男が体調を崩し予約をキャンセルすることになってしまった。

相方の仕事の帰りも毎日遅く、私も出張が中心の仕事柄、なかなか二人でゆっくりと何かをする、という機会が持てない。

そもそも一人で行動するのが全く苦痛ではないタイプなので、暇さえあれば一人で行きたい映画やコンサートを見つければさっさと出かけてしまうのが私の性分。

相方としてはたまには一緒に何かをしたいのだろう。ドイツはどちらかというと、夫婦水入らずの時間を大切にする文化だと思うからだ。

それはそうと、今回はリベンジの形でベルリン中央駅の裏側にあるVabaliというスパに行ってきた。

相方は一度、以前の同僚から誕生日プレゼントとしてスパのデイカードを利用したことがあったのでその良さは既に知っている。

Vabaliは名前の通りバリ所縁の内装だが、その辺にあるようなキッチなものではなく、建築資材も現地から取り寄せられており落ち着いた気持ちの良い空間設計になっている。

外から見た感じではその広さが全く想像できないが、敷地面積も2万平方メートルとかなり広く、2階のテラスから周囲を眺めるとアジアテイストの屋根が木々に囲まれており、そこがベルリンだというのが信じられないような景色が広がる。

噂に聞いた通り、ロッカールームも男女共用で、温水プールやサウナ(バスタオルの使用可)も一糸まとわぬ姿での利用になるが、別に慣れてしまえば何ということはない。ドイツの裸文化とはそういうものなのだ。

ただし、館内を歩いている人たちはバスローブを着用しているので、FKK(ヌーディズム)のビーチなどに比べ「裸でなければならない」的な圧迫感があるわけではない。確か、このスパができたばかりの頃は館内全てがFKKだという話だったので、途中で規定が変わったのかもしれない。

Ruheräume

リクライニングチェアもここそこに設置されているし、午前中は比較的空いているので気兼ねなくゆったりと過ごせる。

「何これ、最高では!?」

今回は長男のお迎えの時間があっという間に来てしまったため、サウナを利用する時間は取れなかったのだが、また近々行って色々と試してみようと思っている。

クロイツベルクにあるハマムにも前々から行きたいと思いつつ足を運べていないので、また機会があればチャレンジしてみたい。

これからどんどん寒く暗い冬に突入するベルリン。

たまには日頃の疲れを取るために、ゆったりとした贅沢な時間を自分に与えてあげることも大切だ、と思った次第。

Day Spa Suite

ベルリンのVabaliオススメです。アロマオイルマッサージも受けてみたが、こちらも予想以上に本格的で良かった。是非お試しあれ。

館内で写真撮影が不可だったので、イメージ画像は全てVabaliのHPから借用しています。

Botanischer Garten in Belrin / ベルリンの植物園

ベルリンに20年以上も住んでいるのに、なぜかこれまでに一度も足を運んでいなかったのが植物園(Botanischer Garten)だ。

週末は天気が良かったのと、息子に食虫植物を見て欲しいから一緒に行こう、とせがまれたので家族揃って午後から植物園に向かった。

ずーっと頭の中で自分なりに描いていた植物園とは異なり、広大な敷地にかなり好き勝手に植物が植えられている印象を受けた。庭園内の建物も古く好感が持てる。

さて、この植物園だが、1897年から1910年まで建築家アルフレッド・ケーナー(Alfred Körner)および庭の総監督であるアドルフ・エングラー(Adolf Engler)によって、ベルリン南西部のシュテーグリッツ区に造られたものだ。

19世紀末に活躍した造園家ペーター・レンネやグスタフ・マイヤーを模倣した庭園設計となっている。

総面積43ヘクタール、2万種類ほどの植物が植えられており、世界でも最も大きく植物の種類の豊富な植物園らしい。

中でも目を引いたのが温室だ。中は湿気も高く暖かいので、併設されているロッカーに上着などを置いておけるようになっている。

熱帯性の植物や食虫植物、またおなじみの観葉植物が見せる生息地本来の姿などが見られる、まさに生命の宝庫。巨大なサボテンや蓮の葉など見応えたっぷりだった。

ここはベルリンの厳しい冬場に訪れるのにちょうどいいかもしれない。生命力溢れる植物に囲まれていると、なんだかこちらまで元気になってくるのだから不思議だ。

子供たちはすでに数回足を運んでいたが、「あ、これ前より大きくなってる!」やら「こんなの見たことない!」と喜んでいたので、季節ごとに変化が見られ新たな発見があるのも面白い。

まだ戸外の庭の方は春の兆しがちらほら見える程度だったが、これからシーズンになれば、庭園の満開の花々がさらに目を楽しませてくれること間違いなしだ。

一度では全て見て回れなかったので、また近いうちに足を運んでみようと思う。併設されている博物館にも行ってみたい。


ヤシの木とハラ・コシュキ / Warzsawa-5

今回のワルシャワ旅行記。紹介したい場所が多すぎて、年が明けてもまだ「ワルシャワ」編が終わらない。まさかこんなに歩きやすくて盛りだくさんな街だとは思っていなかった。

今までその良さに気付いてあげられなくて本当にごめん、ワルシャワ。

泊まっていたアパートのすぐ側に大きなヤシの木が立っていた。なんだこれ、と思っただけだったが、旧市街のワルシャワ博物館のミュージアムショップでヤシの木のロゴが入ったコースターが売られていた。

あそこに立っているヤシの木?あれって何か特別な意味があるのかな??

そこでようやくヤシの木の存在に本格的な疑問が生まれた。グーグル先生によると、ヨアンナ・ライコフスカ(Joanna Rajkowska: 1968年ビドゴシチ、ポーランド生まれ)のアーティストによる作品、Greetings From Jerusalem Avenue だった。

この作品のインスピレーションは彼女が第二次インティファーダの時期にイスラエルに行って得たものらしい。ヤシの木が立っているのも、イエルサレム大通りと新世界の交差する広場だ。従来はクリスマスツリーが立っていた場所にヤシの木をどーんと据えたわけだ。

現代アートセンターが彼女の作品を保持する決定を出し、修理なども何度か行っている。設置から15年以上も経った今ではワルシャワっ子にとってなくてはならないランドマークになっているのだそうだ。このヤシの木のしたで政治的な集会やデモなども行われるのだとか。

というわけで、粋な計らいをする現代アートセンターに行く前に世界各国の料理が楽しめるというマーケットホールに足を運んでみた。

コシコバ通りにあるハラ・コシュキ(Hala Koszyki)へ。

ハラ・コシュキはユリウス・ジェジャノフスキ(Juliusz Dzierżanowski)によるアール・ヌーヴォー様式建築。1906年から1908年にかけて建設され、「市民の台所」として知られていた。

現在の姿は当時の鉄骨や多色なレンガ作りのデザインを尊重しつつ、丁寧に修繕を重ねたものだ。ポーランドには腕のいい職人がたくさんいるに違いない。ワルシャワの歴史地区もそうだが、細部に至るまで愛情を込めて修繕されているのが建物を見ていると伝わってくる。そして何と言っても全体のバランスやセンスがとてもいい。

2階はオフィススペースになっている。

Kreperiaでポーランドのクレープ(Naleśniki / ナレシニキ)を頂く。スイーツ系にも惹かれたがランチタイムだったので、バターで炒めたエビにチリとガーリック味を効かせたCatalanを注文。美味しい〜!!ポーランド料理はドイツと比べて塩味も甘さも控えめで日本人好みの味付けだと思う。前回のポズナン滞在でもそう思ったが、今回のワルシャワ滞在でポーランド料理の美味しさを再確認した。

現在はホテルのMDM

道すがら気になる建物が。MDMはホテルとして利用されているということなので、また機会があれば宿泊してみたい。この建物は50年代にワルシャワの労働者階級が憧れたアパートだったのだそうだ。

the Centre for Contemporary Art, Ujazdowski Castle

ウヤドフスキ公園内にある現代アートセンターに到着。ヤシの木のアーティスト、ヨアンナさんの作品は展示されているんだろうか。

Cezary Poniatowski, Spokój (Calm), instalacja (installation) 2018

dźwięk (sound), Lubomir Grzelak
Dominika Olszowy, Waiting for the Rest, instalacja (installation), 2018
Darius Žiūra, Testy ekranowe (Screen Tests: three-part multimedia installation), 2018

Darius Žiūraはリトアニア人のアーティスト。別の展示スペースにカメラ一台が置いてあり、そこで希望する訪問者が座って15秒ほど撮影した動画を展示で流す、というコンセプト。もちろん友人とふたりでカメラの前に座ってきた。

今回の展示Waiting for Another Comingはワルシャワとヴィリニュスで同時に行われているアートプロジェクト。プログラムの詳細について興味のある方はリンクを読んでみて欲しい。

リトアニアにも随分長い間足を運んでいないので、また近いうちに再訪したい。中欧の歴史は複雑すぎてついていけないのだが、ポーランドとリトアニアについてもほとんど何も知らない。何気なく観に行った展示内容から、思いがけない気付きがあるのもアートのいいところだと思う。

もしかすると、自分の知らないことに気付くことができる、というのが自分にとっての旅の醍醐味なのかもしれない。

Joanna Raikowska, satisfaction garanteed

Barfußpark Beelitz-Heilstätten / 裸足公園

夏休みなので、ベルリン郊外のお薦めスポット、ベーリッツにある裸足公園(Barfußpark Beelitz-Heilstätten)について。
以前から気になっていた、白アスパラで有名なベーリッツにある元サナトリウムの廃墟群。その広大な敷地内に2017年6月に裸足公園がオープンした。まだ完成から1年ほどしか経っていないので、施設も新しく公園内にあるカフェもなかなかいい。ランチにちょうどよい軽食もとれるし、ピクニックもできるのでとても便利。

ベルリンからのアクセスも良好で近郊列車REが1時間に1本出ているし、車でも約1時間ほどで着く。駅から人の流れに沿って歩いて行くと、敷地内に立つ廃墟が見えてくる。
DSC00813
裸足公園の入り口に着くまで、このような廃墟がところどころに立っていた。
DSC00816

廃墟ツアーなどに申し込めば、建物の内部にも入れるのだそうだ。これもいずれ体験してみたい。
スクリーンショット 2018-08-02 19.32.50
さて、この裸足公園、赤・青・黄色の3ルートに分かれていて、赤がハイライトがぎゅっと濃縮された全長1,2kmのショートコース、赤と黄色を併せた全長2,1kmのミドルコース、赤・黄色・青の全長3,1kmのロングツアーとから成っている。
角を取ったガラスの上を歩いたり、堆肥の中を歩いたり、普段の生活で甘やかされた足の裏には刺激がいっぱい。
DSC00848
というか、かなり痛いw

DSC00827
さすがに途中で足が痛くなるので、靴を入り口のロッカーには預けず、持って行くことをお薦めしたい。

アスレチック的な要素も入っているので、子供たちも大喜び。森の中を巡るコースなので、森林浴も出来てとても気持ちがいい。まつぼっくりの上を歩いたり、ココナッツの殻の上を歩いたりと足の裏も大変である。ツボ刺激にもなり健康にも良さそう。
全コース、60箇所のステーションがあるので大人も子供も十分に楽しめる。

この裸足公園は保養所パークプロジェクトの一環で、旧サナトリウム敷地内にある記念建造物の保存と観光を融合させたものとなっている。朽ち果て自然がはびこる廃墟群は木の上の散歩道(Baumkronenpfad )と併せて、多くの観光客を引き寄せているのだそうだ。
参考リンク:
https://derbarfusspark.de/
https://www.berlin.de/special/reise/brandenburg/news/4861872-767566-barfusspark-eroeffnet-in-beelitz-heilsta.html

ベルリンのカフェ〜Cafe Komine

Que serait une vie sans gâteau

いつもはあまり足を運ぶことのない、西ベルリン。西側に住んでいる知人の薦めもあり、去年の12月にオープンしたというCafe Komineに行ってみました。
場所はベルリンで一番大きなデパートKDWの裏手の静かな通りにあります。こじんまりとした落ち着きのある店構えです。少し早く着いたのでオーナーのこみねさんと一言、二言交わしてみました。

fullsizeoutput_6
一度は6年ほど住んでいたベルリンを離れ、日本に戻られたんだとか。最初は煩わしかった日本での生活が楽になってきた頃、「これではベルリンに2度と戻れなくなる。」と思い、また日本を離れベルリンに戻られたのだそうです。自分のやりたい事を追いかけて、行動に移せる方なんでしょうね。今回は詳しい経緯まではお話できませんでしたが、なかなか面白い経歴をお持ちのようです。

そんなオーナーの繊細で美しいケーキがショーケースにきちんと並んでいました。よく見ると、ケーキの横に分かりやすく図解されたカードが添えられているのに目が留まります。

r0017538
左奥に抹茶シュークリーム

ドイツ人には馴染みのないケーキもあるため、質問されることが多く説明カードを添えることにしたのだそうです。例えば、モンブランだと、クッキー地の上にカシスの層と生クリームの層があり、それがマロンクリームで包まれていることが一目でわかるようになっています。

日本人のお客さんは傾向として、まずモンブランか抹茶シュークリームで悩むのだとか。私も全くその通りでした。今度は是非、抹茶シュークリームを食べてみたいですね。

ケーキの上にちょこんと飾られているお店のロゴ入りカードにはQue serait une vie sans gâteau?という文字が。英語で言うところの、No Sweets, No Life。「お菓子のない人生なんて」という意味だそうです。
皆さんも是非一度、足を運んでみてください。

fullsizeoutput_5

Bauhaus-archiv Berlin バウハウス資料館

相方が子供2人を連れてハンブルクに行ってくれたおかげで、今週末は珍しく独りの時間が持てることになった。何が良いかといえば、何をするにも時間をそれほど気にしなくてもいいことに尽きる。
さて、そんな金曜日。午後は知人と美味しいケーキを食べることになっていたので、午前中に念願のバウハウス・アーカイブに足を運んでみることにした。日本語のオーディオガイドもあったので、それを借りてゆっくり観て回ることにした。ちなみに入館料にオーディオガイド料金も含まれているので、利用する価値大だ。
こじんまりとした展示だったが、気になった作品を何点か挙げてみようと思う。
5fd5d3f537d3b4fc742209aa7c112070
Photo Poul Buchard / Brøndum & Co.
こちらの彫刻作品はオスカー・シュレンマーの「抽象的なフィギュア」。オスカー・シュレンマーは彫刻を2体のみ製作したそうだが、これはその片方だ。彼は「面が多ければ多いほど、それはより彫刻となる。」と言ったが、この彫刻も観るものに立ち止まることを許さず、立ち位置と視線の繋がりとで様々な表情を見せる。左肩はカーブの入った滑らかなラインだが、 それとは対照的に右肩と頭部の斜めに入ったカットがシャープな一連の動きを出している。
実はオーディオガイドを聞きながら展示を観たのは初めてだったのだが、こういった抽象的な作品を観る上でヒントを与えてくれるので悪くない。
デッサウのバウハウス本館でも目にしたマルセル・ブロイヤーの椅子も美しい。

654_web_quer
Foto:Fotostudio Bartsch

ブロイヤーは1925年から1928年にバウハウスの家具ワークショップを率いた。その間にデザインの歴史の中で最初のチューブラーによる椅子をデザインしている。それがこのB3チェア、後にヴァシリーチェアとしても知られている椅子である。全く古さを感じさせない普遍的なデザイン。
カンディンスキーやクレーといった教授陣も素晴らしいが、彼らが実際に使用した教材なども展示されていて非常に興味深い。
さて、観ていて分かりやすかったのがこちら。

この作品群は、バウハウスの創設者ヴァルター・グローピウスの41歳の誕生日にバウハウスのフォルムマイスターたち(ゲルハルト・マルクスを除く)が共同で贈ったプレゼントである。*オスカー・シュレンマーの作品は著作権保護の理由で掲載なし

モホリ=ナギの発案で新聞に掲載されていた一枚の写真を元に各自がそれぞれの解釈で表現を試みたものとなっている。その結果、バウハウスマイスターたちのバウハウス芸術に対する解釈の多様性とグローピウスの理念に対する姿勢などが伺える興味深い作品群となっている。
k_715dd9e0a6
こちらが元の写真である。この写真からこれだけ違った作品が生まれるのだから、まさに十人十色だ。
ファイニンガーの作品など、もはや原型を何も留めていない。蓄音機が船になっており、蓄音機から流れ出ているであろう音色は煙に、左右にあるカーテンはバウハウスの理念に対する批判から行き止まりの壁として描かれている。

l_bd8a3daa76
Feininger

一番、元の写真に近いのはゲオルグ・ムッへの作品だろう。

g_9abef38218
Muche

まだまだ、奥の深いバウハウス。2019年の100周年記念も近いことであるし、これからゆっくり時間を掛けて観たり読んだりして掘り下げていきたいテーマのひとつだ。

写真引用サイト
参考リンク

ベルリン・ミッテの散歩道(3)

前回の続き。公園の側にあるハイネ像の向かいには先日までファッションウィークのメイン会場だった建物がある。
今ではもぬけの殻でこの通り。ロケーションも悪くないし、何と言っても敷地面積が広いのでアートイベントや展示会によく利用されている不思議な建物だ。引き続きレンタルスペースとして存続してくれることを願うばかりだ。
r0017486

並びにはこんなスペースもあった。
r0017488

白いポストカードにはRENT THIS SPACE MO@MOWHITEMAN.COM という文字が。
リンクをクリックしてみて、なるほど〜。流行のCoworkingを利用した広告というか、確かに目を引くやり方ではある。実際にレンタルできるのか聞いてみたいところ。
さて、その並びに今度はまた馴染みのないスペースが。なぜか、「ママ!自転車やで。入ってみよう!!」と自ら進んで中に入ろうとする長男。
r0017489

自転車ショップではなく、サロン兼カフェ併設の小洒落たトレーニングジムのようだった。
BECYCLEはインドアサイクリングのエクササイズを旬のベルリンサウンドと共に楽しめる、というこれまたユニークなコンセプトのジム。barre、power yogaやHIITといったプログラムもあり、fbでの評価はほぼ5という高い評価を得ている。一度足を運んでみる価値はあるかもしれない。
それにしても、最近のミッテは一体どこへ向かっているのやら。。小洒落たカフェにブティック、ジムにCoworkingスペースのオンパレードで、どこへ行ってもまず英語が耳に飛び込んで来るようになってきた。DDR時代のハイネ像もびっくり、というやつだ。
この日、Brunnenstr.を北上し、長女の通う小学校の裏手にあるフランスカフェ・dubonheurに行きたいと思っていたのだが、思いのほか発見の多い散歩になった。目的のカフェとエクレア、(マカロン)の美味しかったことは言うまでもない。

マカロンを欲張ってふたつも選ぶおチビさん。もちろん、一口も分けてもらえず。トホホ。
マカロンは次回。

ベルリン・ミッテの散歩道

今日もかなり冷えるが快晴で気持ちの良い一日となった。先週に続き、今週もまだ調子の優れない長男。昨日は保育士のストライキのためキタが休みだったが、今日も引き続き休ませることにした。
熱はないようなので、買い物がてら近所をぶらっと散歩することにした。距離としてはトラムで一駅くらいである。また、いつものように歩きながら気になった建物や看板を写真に撮っておいた。
r0017465
freiraum.という壁に書かれたロゴ。以前、どこかで目にしたことがあるなぁ、と思っていたら、知人からちらっと聞かされたことのあるアートスクールだった。アーチ型の高い天井のあるアトリエが開放されており、幼稚園から小学校までの子供向きのクリエイティブコースもあるようだ。
これまた非常に贅沢な環境で、画材や工作の材料がふんだんに用意されており、自由に創作ができるらしい。気になる受講料は週に1度の1時間半のコースで月に65ユーロから75ユーロ。1回の体験コースだと5ユーロ、1ヶ月の体験で60ユーロなので、試しに足を運んでみる価値はありそうだ。
子供の誕生日会も2時間コースで予約できるようなので、予算が許すようであれば是非。

Freiraumの並びに広々とした空間が突然現れた。「あれ、こんなところにあったかな?」と看板を見てみると、Hortとある。Hortとは、小学校の放課後に行われる学童のようなもので、保育士が子供達を預かってくれるシステムだ。工作や遠足などプログラムも様々だ。
入り口から少し中に入って奥を見ると、良く知っている学校の建物に繋がっていた。Hortの裏にはFreie Waldorfschule(FWS)、ヴァルドーフ自由学校があり、最近まで工事中だったのはこのHortだったようだ。ヴァルドーフらしい木の看板や入り口付近に見えた動物小屋、自然に木々が放置されたような空間などに納得がいった。
日本ではシュタイナー教育としての方が知名度の高いヴァルドーフ。ドイツでもその教育方針には賛否両論があるようだ。同じアパートに住む家族は、父親がヴァルドーフ学校の卒業生のためか、子供もやはりこのヴァルドーフ学校に通っている。先日も、太めの丸太を何個も抱えたお父さんの姿を見かけたが、何やら楽しそうな学校ではある。何かの催しがあれば、雰囲気を見に一度遊びに行ってみたいと思う。
r0017468
Hortの前を通り過ぎ、ハーケッシャー広場の方へ繋がる道を歩いていると、以前からFacebookの広告で気になっていたCoworkingスペースのwe workのロゴに目が留った。「あ、こんなところにあったのか。」確かに交通の便も良く、気の利いたカフェや洒落たブティックなどが集まるエリアの一角をドーンと占めている。ここも機会があればそのうち覗いてみたい。
この辺りは2000年以降、ハーケッシャー・ホーフを筆頭に急ピッチで開発が進み、今では観光客にも人気のあるエリアに様変わりした。ここ数年でベルリンもスタートアップ企業の集まる欧州の「シリコンバレー」などとも呼ばれるようになったらしいが、時代に合わせて柔軟に変化する街だということに変わりはないだろう。
とまあ、長男の歩くペースでぶらぶらいつもおなじみの道を歩いてみるのも、なかなか発見が多かった。快晴ではあったが、かなり寒かったせいか、夕方にまた熱が上がってしまった長男。それでも楽しかったのか、また週末も散歩に行きたいんだそうだ。右に同じ、である。

Zeiss-Großplanetarium ツァイス・グロースプラネタリウム

壁で東西に分断されたベルリンには大学、オペラ座、美術館などがそれぞれふたつずつあり、壁崩壊後にひとつに統合されたり、そのまま継続して存在したり、といった例がたくさんある。プラネタリウムも同様に東西ベルリンにふたつの大きなプラネタリウムが存在した。
プラネタリウム・アム・ヴィルヘルム・フォースター天文台は1964年に開設された。ツァイス・グロースプラネタリウムは1980年代半ばに建設され、アルヒェンホルト天文台はトレプトウ公園内にある世界一長い望遠鏡があることで知られており、19世紀末に既に開設されている。
ベルリン郊外に車で行く際にいつも遠目で気になっていた妙な建物。それが旧東ベルリンのプレンツラウアーベルク地区にあるツァイス・グロースプラネタリウムだ。銀色の丸いドームが特徴的な建物だが、見るからに「東っぽい」(旧東独的/DDR的な)佇まいである。
r0017435
この何やらミステリアスな建造物は、2年の年月を掛けて建物の改修工事及びツァイスの新技術が導入され、去年2016年の8月に最新式の設備を整えたプラネタリウムとしてオープンした。現在はベルリン・プラネタリウム財団によって上記の3つの施設が運営されている。

r0017438
Zeiss Universarium Modell IX

さて、このプラネタリウムを建設したのが、旧東ドイツのエルハルト・ギースケ(Erhardt Gißke)というDDRの建築家及び建築監督である。彼の指揮によって旧東ベルリンにはいくつかの意義ある建築物が生まれている。共和国宮殿(Palast der Republik)や最近改修工事が行われたシャリテ・クリニック(Bettenhochhaus der Charité)、ヴェスティン・グランド・ホテル(以前はインターホテル・グランドホテル・ベルリン)などがそれに当たる。
それはそうと、子供達の誕生日会がきっかけでツァイス・グロース・プラネタリウムのことを知ったのだが、様々な年齢対象の充実したプログラムがあり、大人でも十分楽しめる内容となっている。2017年の夏からはカフェもオープンし、イベントスペースなどのレンタルも始まるそうなので期待したい。