気になる育児書あれこれ

育児なんて人それぞれ。
第1子が誕生したときに同僚から手渡された育児書「誕生1年目」Das erste Lebensjahrは結局、最初の数ページを読んだだけで匙を投げてしまったような気がする。
ドイツで初めての妊娠、そして出産、各書類手続き、職場復帰に合わせたキタ探しなどやらなければならないことが山ほどあるなかで、ドイツ語で書かれた本を読む気力も体力も時間もなかったのだろう。以前、別ブログで妊娠から出産にかけての覚え書きを書いているので、興味のある方は是非ご参考までに。
基本的に育児書を片っ端から読んで知識を詰め込むタイプではないのだが、ドイツ人の友人に勧められて手にした育児書が2冊ある。

ジェスパー・ユールの「あなたの有能な子供:家族みんなのための新しい価値観への道」。本屋の店頭でも育児書コーナーに行けば必ず目にするベストセラー著書。ドイツ人ママにとってはもはやバイブル的な存在なのか、講演会やインタビュー記事も多数あるようだ。産後体操コースで知り合ったドイツ人に講演会に誘ってもらったのだが、都合が付かず行かずじまいになってしまったのが悔やまれる。
ジェスパー・ユールはデンマーク出身のファミリーカウンセラー。子育て、家族、思春期などをテーマにした著書は25册を超える。 「子供は育てられる必要はない、成長の過程で繊細で心のこもった導きが必要なのだ。」とユール氏。
この本が残念なことに、まだ手付かず状態なので読破後にまた内容などをまとめてみたい。

こちらは、キタで知り合った友人に借りている1冊。きっかけは、長男のぐずり方がひどくて、というような話をしていた時に勧められた本である。友人も息子に手を焼いて困った時に解決策を探すヒントになったということだ。まだ途中までしか目を通してはいないが、具体的な例を挙げて説明されており、とにかく分かりやすい。何か知りたい事があれば目次で該当する項目をすぐに読めるところがいい。
マイケル・グロースはオーストラリア出身。ペアレンティング(親業)に関する9冊の著書があり、ベストセラーは”Why First Borns Rule the World and Last Borns Want to Change it”。オーストラリアではテレビにもレギュラー出演している人気のコメンテーターのようだ。
育児書とは少し離れるが、カフェでパラパラと新聞をめくっていて、目にした書評が気になって読んでみたい本はこちら。

「母親になることへの後悔」というタブーを破るタイトルの本書は2015年にドイツ語版Wenn Mütter bereuenが出版されるが、オルナ・ドナースの出身国イスラエルよりもドイツで多くの議論を巻き起こしたようだ。Twitterでも#regrettingmotherhoodで多くの書き込みがあり議論は白熱した。
日本ではまだ知られていないであろう本書だが、イスラエル人の社会学者がイスラエルに住む異なる社会的宗教的背景を持つ23人の母親たちから生の声を聞いてそれを書き下ろしたものだという。インタビューを受ける条件は「今現在の知識と経験はそのままで、もし時間を巻き戻せるとしたら、もう1度母親になりたいと考えるか。」という質問に対し、はっきりと否定した女性に限られている。
インタビューを受けた女性たちは母親という役目に捕われているという感覚を持っており、自分の子供は愛しているが、それと同時に母親であることに嫌気がさしているという。中には生まれて来た子供の成長過程とは関係なく、既に妊娠中に母親になることに対して後悔したという女性もいるのだそうだ。
日本よりも男女格差指数の低いドイツ人に火をつけた本書は非常に気になるので、近いうちに読んでみたい。と、ここまで書いて気付いたのだが、気になる本の著者にドイツ人の名前が見当たらない。偶然なのだろうが、ドイツ人に人気のあるドイツ人の専門家についても知りたいところだ。
今のご時世、疑問に思うことがあれば何でも検索できる時代にはなったが、何でもすぐに頭から鵜呑みにするのではなく、情報の比較検討が必要だろうし、自分の内の声というか、これだっ!という直感的な判断に最終的には頼るしかないのかな、という気がしている。

とまあ、ほとんど読まない育児書でさえ、手付かずのまま数冊が放置状態になっているという最近のお粗末な読書事情なのである。この状態の改善のためにもGood Habitsというアプリで1日15分から読書の習慣を付けようかと思っている。

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