Silent Green
友人とランチということで、二度目のSilent Greenへ。ここは、ベルリンのヴェディング地区にあるカルチャー施設で、なんと以前は火葬場だった建物を改装して作られたんだそうだ。敷地内に併設されたカフェレストランMoos は庭のテラス席も気持ちがいいし、内装もシンプルでお茶するだけでも長居できそうなヴェディングのオアシスとも言える場所である。
ミッテの自宅からGoogle Mapで検索してみると、なんとたったの15分。少し雨雲も出てきてはいたが、走りやすそうなルートだったため、思い切って自転車で行ってみることにした。というのも、前回はUバーンとSバーンを使ったのだが、Sバーンが不定期にしか走っておらず、30分も待ち合わせの時間に遅れてしまったからだ。ベルリンの公共交通網は余り当てにならないのが残念なところ。
さて、正面入り口にも特にカフェがあるというような看板の類いも出ておらず、全く商業的臭いがしない。唯一、アーチの上に刻まれたKrematorium Weddingというので、ここが火葬場だったことが分かるくらいだ。入り口を通って中に入ると、Silent Greenという目立たないプレートがあり、やっとここが目的地であることが分かる。そして、奥の方には長い煙突のある火葬場だったであろう建物が見える。
メインの建物には、現在はレコードレーベルなどの事務所が入っているようだし、丁度足を運んだ日は何かの録音作業中であったようで音楽が聞こえてきた。どこまで行っても説明が皆無なことには変わりなく、録音作業が行われているであろうホールの扉にも目を凝らすとBITTE RUHE(静かにしてください)という文字の後がかすかに残っているのが分かる。こういうところもベルリンらしいというべきか。その扉を通り過ぎて、扉を開けるとそこがカフェだった。
最近のトレンドであるベジタリアンあるいはビーガンメニューがここのランチメニューにも多かった。ドイツと言えばソーセージにビールというのも日本のテレビなんかでは、まだまだ一般的なようだが、実際はそうではない。オーガニック系のスーパーもここ数年の間に街のあちらこちらで見かけるようになってきている。健康志向のドイツ人が飛躍的に増えている証拠だろう。
そんなわけで、ちょっと変わったドリンクをオーダーしてみた。これ、なんとビーツとショウガの飲み物。途中で雨足が強くなったので、中に移動して食後にラテを頼んだら、何だか微笑ましいラテアートが見られて和んでしまった。ここ、ゆるーくてお勧めです。