BND-Park Südpanke / 連邦情報局と緑地エリア

今月8日に正式に開設した連邦情報局(BND)。

BNDが移転してくる前は、ペンペン草が生えていただけの空き地だったところで、確か非常にゆるい打ちっ放しのゴルフ場なんかがあったところだ。

東ドイツ時代は世界青少年スタジアム(Stadion der Weltjugend)という競技場であった。1992年に2000年夏のオリンピック開催に向けて新しいスタジアムの建設が計画されるのに伴い、東独時代のスタジアムは撤去されることになる。

結局、夏のオリンピックがシドニーで開催されることになり、更地にスタジアムが建設されることはなかった。

Stadion der Weltjugend
©Bundesarchiv, Bild 183-11500-1062

そのがらーんとしていた広大な空き地に巨大なコンクリートの建物が気づけばその姿を現していた。周りはごく普通の住宅地。よくこんなところへ移転してきたものだ。

移転に伴い、どちらかと言えば味気のないホテルや高級マンションが周辺に建設されているが、相変わらず特に活気があるエリアというわけでもない。

そして、その巨大なコンクリートの裏手には、これまたなんの手入れもされていない空き地があった。整備されていない土手と小さな人口の運河パンケだ。

さすがに連邦情報局の裏庭に当たる場所をこのまま放置するわけにもいかないのだろう。BND職員のオアシスになるかどうかは別として、緑地計画が現在進行中のようなので、近くまで行く用事のついでに足を運んでみた。

GrünBerlinによる緑地化プロジェクトはいくつかあるが、ここが手がげているプロジェクトとしてわかりやすいのはテンペルホーフ空港跡地だろう。

テンペルホーフといえば、ベルリンにまだ壁が存在した頃、アメリカ軍によって西ベルリン市民のために空輸が行われたことで有名な空港である。

あいにく今日は曇天だったため、寂しい絵になってしまったが、きちんと整備されれば新たな市民の憩いの場が生まれるに違いない。

ところで、2番目の写真を見て違和感を覚えた方はどれくらいいるだろう。
無機質なコンクリート建築の前にヤシの木が立っているのにお気づきだろうか。

どこかで見たことがあるなぁ、と思ったら、ワルシャワのシャルル・ドゴール広場に立っていたヤシの木とほぼ瓜二つ。

ワルシャワで見たヤシの木のアート作品

ドイツの政府関連施設にはよくアート作品が展示されているので、BNDのホームページを探してみたが特に触れられている様子もなく。新聞記事を当たってみたが、「盗聴アンテナなのか?」的な記述しかなく。

謎の深まるヤシの木の存在。

手前と奥にヤシの木が2本見える

正面入り口ではなく、建物の後ろ側に2本ポツンと設置されているので、違和感しかない。正体が知りたいので、分かり次第更新したいと思う。



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