Gruppenstruktur der Kita und Schule / キタと小学校のクラス構成

先日はベルリン、ミッテ地区の小学校の申し込みについて少し触れたが、到底書き切れないので、普段から気になっていることを少し。
子供たちがお世話になっている公立のドイツのキタ(保育園及び幼稚園)だが、とにかく我が家も含め外国人(移民背景を持つ)家庭が多い。長女の年はそうでもなかったが、息子の最近のグループ構成はざっとこんな感じである。
去年:アルメニア、イタリア、中国、ドイツ、トルコ、日本、ポーランド、ロシア
今年:アラブ圏(国は不明)、イギリス、イタリア、ドイツ、トルコ、日本、ロシア
ちなみにグループの人数は12人。今年はドイツ人家庭がなんと二家族しかいない。担当の先生曰く、ジェスチャーを交えてのコミュニケーションがかろうじて取れるドイツ語力しかない家庭がひとつあるらしい。
ところが、長女の小学校の3年生のクラスは26人だが、名簿を見る限りそのほとんどがドイツ人家庭のようだ。割合としては8割くらいになるだろうか。キタであれだけの割合を占めていた外国人は一体どこへ?
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そこで思い当たるのが、学校選び。ミッテ地区には公立の小学校が8つあるが、トルコやアラブ圏の生徒が8割以上だという学校が隣接するヴェディング地区に2つほどある。これらの学校ではアラビア語トルコ語を母語とする子供達が、母語の定着とそれによる二ヶ国語使用(この場合はドイツ語)をサポートする授業を選択できるようになっている。その近辺に住むドイツ人家庭はそのような学校を避ける傾向にあるので、地区をまたがって希望する先で席が確保できなくなる子供が出てくる、というわけだ。
ミッテ地区内の小学校を考えても、どうやら蓋を開けてみると人気の学校=ドイツ人の割合が多い学校、という構図なのではないか、という結論に至る。
家の近所の小学校では本校舎にドイツ人家庭の子供を、別校舎に外国人家庭の子供を集めている、なんていう噂もあるほどだ。子供を通わせている知人曰く、実際にそういう割り振り方になっているらしい。
正直に言うと、ドイツで自分の子供を敢えてドイツ人が少数派の小学校に入れようとは思わない。キタでも常々感じているが、やはり片言のドイツ語しか話せない子供達の多いグループではドイツ語力がきちんと伸びないからだ。小学校入学のための案内冊子によると、ベルリンでは約1/3の子供がドイツ語が母語ではないらしい。思った以上に高い割合である。
Rund ein Drittel der Schulanfänger in Berlin haben eine andere Muttersprache als Deutsch. (Schulbeginn 2018 Ein Ratgeber für Eltern der Schulanfänger, Senatsverwaltung für Bildung, Jugend und Familie)
所謂「バランス・バイリンガル」と呼ばれる人はふたつの言語をしっかりと操ることができるが、家庭でドイツ語を全く使用しない環境で育つと、そのバランスを望むのはかなり難しくなる。これも一概には言えないが、やはり現地語がまず基礎としてあって、それにプラスαというのが理想ではないだろうか。思考の基になる言語が確立していないと、物事を考える力が備わらないからだ。
大量の難民や移民背景を持つ人々の受け入れによっても、小学校入学時点で基礎ドイツ語ができない子供が近年は特に増加傾向にあるのではないかと思う。それ以前にドイツという国はガストアルバイターなど移民を迎え入れてきた長い歴史があり、トルコ人家族のドイツ語能力については既に前から問題になっていた。
小学校の申し込み用紙にも必ず、両親の出身国、母語、家庭での使用言語、子供のドイツ語能力などについて問われる欄があるのも、この「基礎ドイツ語」が重要な問題になっているからだろう。
小学校に必要書類を提出すると、その場でSchulärztliche Untersuchung(学校医による検診)の日を選択しなければならない。基本的な身体測定や情緒の発達などに加え、ドイツ語運用能力を確認するためのものだ。ここで、医師が必要だと判断した場合はロゴペディと呼ばれる言語聴覚療法の診断書を出してくれたりもする。
キタの先生曰く、「ロゴペディを見つけて予約を入れるのも相当大変なので、ドイツ人家庭ですら勧めてもなかなか動いてくれない。」とのこと。息子も小児科の先生に診断書を出してもらったことがあるが、確かに電話を入れてもとにかく予約で一杯だと言われ、何とか食い下がって交渉し、初回は飛び込みで何とか行けることになった。初回の診察で「必要ない。」と言われたのが幸いしたが、確かに交渉レベルのドイツ語力が両親共にない場合はロゴペディに子供を連れて行く前段階で相当のストレスになるはずだ。これではハードルが高すぎる。
国も様々なインテグレーション支援対策は立ててはいるものの、それがどこまで現実的な目線で行われているのか、その実情を知る由もない。それぞれ個人の背景や渡独理由、経済状況、精神状態etc. まさに十人十色で、まずは生活のために「基礎ドイツ語力」を付けろ、なんて上から目線では到底叶わないだろうからだ。
今後、メディアなどで注目していきたい問題のひとつだし、何か自分にもできることがないか考えてみようと思っている。自分もドイツ語で苦労してきたので、人ごとではないからだ。
手始めにまずは、コミュニケーションが取りにくいであろうキタのクラス委員を引き受けてみることにした。

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