Verein / ベルリンの水泳教室事情②

さて、長男の水泳教室がその後どうなったのかと言うと、去年の夏休み期間中に通ってはみたものの大して泳げるようにはならず、その後はプール改装工事のため慣れたトレーナーのコースを引き続き受講することもできず。ただただ参ったな、の一言。

そんな折、1年半程前からずーっと空きをまっていた地区スポーツクラブ(Sportverein)より初心者コースを新たに開設するとの連絡が入る。本来は週に2回のところ日本語補習校と重なるため週1ペースでゆっくり進めることになった。

こちらのスポーツクラブ、指導の仕方がBBBとは全く異なり、タツノオトシゴ級(Seepferdchen)を最短で取得させるのが目的ではなく、バタ足や背泳ぎの要素まで交えて丁寧に泳ぎ方を教える方針のようだ。トレーナーの数も子供の数に対して多く、もちろん水の中にも入って(!)きっちりと教えてくれる。

ドイツはこのスポーツクラブというものが昔から非常に充実しており、地域住民のスポーツ活動を推進している。一番の驚きは会員費の安さで、例えばBBBの45分x20回コースが140ユーロなのに対して、ベルリンの某スポーツクラブの方は月に10ユーロのみ。初回入会金として80ユーロ支払う必要があるが、その後は月にたった10ユーロで週に60分x2回、水泳教室に参加することができるのである。もちろんクラブ毎に若干の違いはあるだろうが、大体の目安として考えられるだろう。

サッカーチームを有するクラブも当然たくさんあり、ほぼ上記と同じ条件でサッカーを楽しむことができる。このドイツのスポーツクラブの歴史は相当古く、現存するスポーツクラブでドイツ最古のクラブは1814年5月に設立されたメッケルンブルクのTSV1814Friedlandなのだそうだ。

日本の学校が放課後にクラブを運営するのとは異なり、ドイツの場合はこのように学校組織とは全く別に地域スポーツクラブが存在している。

教師の負担などを考えるとドイツのスポーツクラブは市民がボランティアでトレーニングを行なっていたりと市民が作り上げる参加型形式であるといえるだろう。

伝統的なクラブにはスポンサーもたくさん付くようだ。クラブの収入源は主に、会員の年会費、郡庁と市町村からの助成金、クラブハウス(レストラン)賃貸料、スポンサー及び寄付などである。

と、このドイツのスポーツクラブについて語り出すと長くなるので、水泳教室の話に戻そう。今年の夏季休暇が終わる頃にそのスポーツクラブから連絡が入った。

ミッテ地区に隣接する地区でいくつものプール施設が同時期に改修工事を行うため、小学校の水泳の時間がまず優先される運びになりました。従って、15時から16時までの全てのコースが恐らく今後数年間(!)できなくなる見込みです。

ベルリンにありがちな展開である。まず、ベルリンの小学校には日本の小学校のように敷地内に運動会のできるような広い運動場もなければ、25mプールもないのが一般的なのである。

体育の授業で水泳の時間があるのは小学校3年生の1年間のみで、そこでタツノオトシゴ級を取るのが必須になっている。娘の小学校はバスをわざわざチャーターして小学校からそれなりに距離のあるプールまで移動していた。こういう条件下で、どうして数の足りていないプールの工事予定をずらすことができなかったのか疑問でしかない。

まだ余り泳げるようになっていなかった息子は15時からの初心者コースに通えなくなったのだが、トレイナーに掛け合ってなんとか16時から週1で通えるようにしてもらった。ドイツでは何かと諦めず掛け合うことが重要。

1ヶ月ほど経った今では超初級状態からは抜け出したらしく、顔見知りのいる16時からのコースに参加できることになった。結果的には良かったのだが1年半も待った挙句にまた通えなくなるのか、と連絡を受けた時にはかなりがっかりしたものだ。

ベルリンは子供の数に対して、保育幼稚園や小学校、その後のギムナジウム、そしてプールや水泳教室の数など挙げればキリがない範囲で慢性的に不足している状態が続いている。

スタートアップ誘致にばかり注力し、老人ホームに立ち退きさせてまでコワーキングスペースを乱立させている場合ではないと思うんだがいかがだろう。

目前の派手な投資だけでなく、未来への投資こそ必要なのでは?

ちょっと無理なまとめ方ではありますが、ベルリンの水泳教室事情でした。

*タイトル写真はポーランドのバルト海ですw

「Verein / ベルリンの水泳教室事情②」への2件のフィードバック

  1. はじめまして!以前ベルリンに住んでいて、現在Hesssen在住のかよと申します。水泳教室、安いですね!うちの近くのVereinもやはり水泳教室やっているのですが、45分10回で110ユーロです…。BBBに比べても高い!水の中に入ってきっちり教えてくれますが。。

    1. かよさん、コメントありがとうございます。ヘッセン州とベルリンではVerein事情もかなり違うのですね!Vereinの水泳教室がBBBより割高なのには驚きました。「ベルリンの場合」と加筆しておきたいと思います。

コメントを残す