Sparziergang / 元旦の散歩より

今年も平穏にベルリンで家族共々、新年を迎えることができた。
昨年の12月以降、ニコラウス、クリスマス、大晦日の花火で変なテンションになっている息子と比較的平静な娘を連れて相方が公園に行ってくれた2時間弱、仕事を片付ける。
お昼にはお節料理もなければ、お雑煮すらなかったが、関西風のうどんをささっと作り枝豆を茹でて簡単に済ませた。外で思い切り身体を動かして来た子供たちはそれでも美味しそうに喜んで食べる。
とまあ、日本のお正月の情緒のかけらもなく元旦を迎えたわけだ。
さて、去年から恒例になっている初詣ならぬ初散歩。日本で新調したカメラを片手にぶらっとひとりで散歩に出た。
家からすぐの公園で何やらオレンジ色の集団が盛り上がっている。「また大晦日の花火大会の余韻かなぁ。煩わしい。」と思いつつも公園に向かってみる。
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何やら様子が違う。よく見るとBSRのオレンジのベストを着用している人が多い。「ドイツで公園掃除なんてまさかぁ!」なんて思ってよくよく見てみると、本当にそのまさかであった。

一人の男性に話を聞いてみると、どうやらBSR(die Berliner Stadtreinigung/ベルリン市清掃局)とのコラボで掃除用具を提供してもらいボランティアを募って公園の大掃除をしたらしい。「私たちはB/C=Berlin Connectという共同体(Gemeinde:教区民)なのですが、何か貢献できることはないかとBSRに提案して今回のアクションに繋げたんですよ。1時間くらいできれいになりましたね。」
えらい!やればできるじゃないか!ドイツというかベルリンの公共マナーはどちらかというと決して褒められたものではないからだ。
日本では近所の住人がボランティアで、それこそ頻繁に児童公園を掃除しているのを見かけるが、ドイツで公共の場をボランティアが掃除する、というのは今までに耳にしたことも現場に居合わせたこともなかったので驚いたというわけ。
サイトを見たところ、どうやらマルチリンガルの教会コミュニティーのようだ。ミッテやプレンツラウワーベルクの英語圏コミュニティーがますます拡大している証拠でもあるような気がした。
さて、そんな彼らのアクションのおかげで公園内には花火の燃えかすがひとつも落ちておらず、年明けの散歩を気持ちよくスタートすることができた。素晴らしい。
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こんなにきれいな状態の公園も逆に珍しいのではないか。比較として近所の歩道近辺の様子を撮影したものがこちら。
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誰も花火をした後、ゴミを持ち帰ろうとしないのである。こればっかりは何年住んでもわからない謎だ。そうかと思えば、気の早い人が既にクリスマスツリーを路上に出しているのにも遭遇する。こちらは不法投棄ではなく、BSR管轄の慣例なのでご心配なく。気になって調べてみたところ、BSRによる回収日が地区ごとに設定されているようだ。
ミッテ地区は1月9日と16日、プレンツラウワーベルク地区は11日と18日。明らかにフライングである。
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それはそうと、初詣代わりに近くのツィオン教会に足を運んだので、その様子を。この教会に来るのが元旦の定番になりつつある。日本に帰ると必ず奈良の春日大社に足を運ぶようなものだ。
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教会繋がりの出来事に出会えた元旦の散歩になった。神社でも教会でも神聖で静かな場所に来るとやはり心が落ち着くものだ。
良い一年になりますように。


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