【ベルリン】3度目の正直?ブースター接種

ワクチン接種について、これまで1回目2回目をまとめたので、3度目の正直になってほしいがブースター接種についても書き留めておこうと思う。

前回、前々回の接種はベルリンのトレプトウ公園の近くにあるアレーナという会場に足を運んだ。その後、平時はコンサート会場の持ち味を活かした接種イベントをクラブナイト形式でやっていたのが印象的だった。

ただし、夏以降の接種キャンペーンがそれほど積極的に行われなかったせいか、接種そのもののペースが落ちたことで会場は閉鎖。冬の感染増加を受けて、慌てて別会場を増設したのが先月のことだったように思う。

ブースター接種についても11月初頭の段階では、まだ2回目接種より半年後に接種可能、という話だった。J&Jは別枠で4週間後以降にブースト接種が推奨されていた。その段階で予約を取ったので、当初の予定では1月中旬に打つはずだった。それが、12月に入ると今度はオミクロン株の影響で接種できるタイミングが1ヶ月前倒しになる。

それを受けて、予約を前倒しに取り直し、接種後ほぼ5ヶ月のタイミングでブースターを受けてきたばかりだ。1月の予約はバイオンテック(ファイザー)だったが、これも11月末から30歳以上のブースター接種には妊婦を除き、一律モデルナに、という変更があった。こんな風にころころと情報が更新されるので追うのも大変だが、状況が刻々と変化するのである程度は仕方のないことなのだろうとは思っている。

3回目の接種はそんなわけで、アレーナではなく、娘の接種に付き合ったベルリンの西側にある見本市会場(Messe Berlin)まで足を運ぶことになった。これでもう通算2度目の訪問になる。当日は朝一の早い時間に予約を入れておいたので、9時前には会場の列に並ぶことになった。朝一でも会場の外には長蛇の列ができていた。天気は曇りでそれほど寒いわけでもなかったが、雨や雪の日はある程度外で待つ時間を考えて防寒対策をして行った方がいいだろう。予約の際に使ったのはDoctlibのサイト

Doctolibで予約できる会場もかなり増えた

一旦、会場に入ると不思議な動線が初めの方にあったが、子供専用レーン、接種1度目、2度目、ブースター接種と違うレーンに分かれており、ブースターの列はほぼ待ち時間がゼロに近かった。必要書類も半分以下になっており、かなり手続きが簡素化されている印象を受けた。持参した紙は2枚だけ。この日はあいにく、黄色の接種手帳を忘れてしまったが、また息子の接種時に持参して記入してもらおうと思っている。

担当の医師は年配の女性。前回と前々回の接種後に副反応が出たかどうかを尋ねられる。「腕の痛みと微熱くらいで済みました。」と伝えると、「そう、それなら今回も似たような症状になると思うのでご心配なく。ごくたまにアレルギー反応が出て、腕に赤い発疹が出ることがありますが、本当に稀なので。」という話だった。いわゆるモデルナアームと呼ばれる症状についての説明があったわけだ。接種後の腕の痛みは、2回目に打ったバイオンテックの方が強めに出た記憶がある。

今回も接種後の待ち時間15分を使って、デジタルパスを会場で入手しておいた。こちらの列もほとんど待ち時間なし。平日の朝だったせいだろうか。

外で並んだ時間も加味した所要時間は、これまでの中で最短の30分。自宅から会場まで往復1時間半なので、全行程にかかった時間は2時間ほどである。もっと混雑しているだろうと3時間くらいの計算で行ったので早く帰ることができてホッとした。行き帰りの地下鉄内も沿線にオフィス街が多いラインだったせいか、ほとんど混雑もなく快適だった。ホームオフィスのところが多いのかもしれない。

本来なら子供たちが学校に行っている時間を利用して接種に行くはずだったのだが、息子のクラスに陽性者が3名も出たため、自主待機をすることになってしまったのだ。そんなわけで、来週残りの3日間も学校には行かせるつもりはない。出席義務が担任を含め陽性者が3名出ても解除されないのは納得が行かないが、政治がルールを変えない限り、学校の校長先生だけの判断で決まりを覆すことは難しいだろう。

年明けの感染状況も気にかかる上、オミクロン株の爆発的な感染カーブが英国でもデンマークでも発表されている。オランダはEU内でも真っ先にハードロックダウンに踏み切った。この状況に見合ったルールを制定してくれないと、現場は混乱する一方だ。

結局、今回のことで改めて感じたことは、クラス内で情報を開示したり、クリアなコミュニケーションが行われない限り、リスクが高すぎて通学させるのに躊躇してしまう、ということ。抗原テストで陽性者が出てから、保健局から無料でPCR検査が受けられる書類が届くまでに時間が掛かる上、クラス全員が全員ともすぐに検査を受けに行くようには到底思えない。そして、仮に全員が受けたところでデータ保護の観点から、検査結果の開示もそれぞれの家庭の裁量に任される。状況が把握できなければ、いつまで経っても安心して授業が受けられない。そして、現実問題としてクラスの中には子供にPCR検査を受けさせない家庭もあるだろう。間接的に「学ぶ権利」を奪われているのは一体誰なのだろう。

そんなことを今週末は怠い身体でベッドに横になりながら、グルグルと考えていた。

パンデミック化からもうすぐ2年。2年経っても状況は全く改善されないどころか、逆に悪くなっているような気さえする。最低限、自分なりにできることはやっていこうと思うが、一人一人がもう少し考えて行動できないだろうか、というのが日々の疑問になりつつある。そんなことを最近のベルリン、というかドイツに暮らしていて思うわけです。

政治も、もう少し状況に沿った対策を立てて欲しいなぁ、というのが本音。とここで呟いたら、速報が入っていた。もしかすると数日後に接触制限に関する何らかの具体的な措置が取られるかもしれない。



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